始まり
息抜きと、チャレンジ的なノリですので、期待されるほどの出来ではございません。
文も無茶苦茶かもしれません。
話がいきなり飛ぶかもわかりません……。
そんな内容ですので悪しからず。
入った高校を間違えた……という体験をした人は沢山いるだろう。
俺もその一人だ。
「ねー? 昨日のタクキム見た~?」
「見た見た! 格好良かったよね~?」
「……」
此処は私立桜木高校1年C組の教室。
窓側の列のしかも最後尾という特等席に座る俺だが、正直全く嬉しか無い。寧ろ今直ぐにでも帰って寝たい。
「今日学校終わったらカラオケ行かない?」
「行く行く~!」
「……」
キャピキャピと遊ぶ約束をしていると思われる女子の集団の喧しい声の横で、別にコミュ障では無いのに只空気の如く気配を消しながら携帯をいじくる。
もう一度言うが、別に友達が居ない訳では無い。只……。
「皆さん、席に付いてください! HRを始めますよ」
「あ、先生おはよ~!」
「……」
この高校は……。
「出席を取ります。綾川さん」
「は~い」
「今泉さん」
「はい」
「宇野さん」
「ほ~い」
「岡崎さん」
「せんせ~! 私岡井なんだけど~?」
「あ、これは失礼しました。岡井さん」
「いえいえ気にしないで~」
「では気を取り直して……神崎さん」
「は~いはい」
「……。黒井君」
「……」
「黒井君?」
『……』
う、視線が……。
「……はい」
眼鏡の先生が俺をジーッと見るので、取り敢えず返事をしてしまう。
でも毎回思うが、俺が返事をする度に全員して俺を見るのは止めて貰いたい……俺はクリオネじゃ無い。
「佐藤さん~~」
もう一度言う……俺は入る高校を間違えたかも――いや完全に間違えた。何せ此処は。
「以上で出席を終えます。ああ、今日は皆さんが待ちに待った一日オールのプールの日です! 皆さん水着は持って来ましたか?」
『は~い!!』
「……」
女子率99.6% 男子率0.4%の共学校なのだから……。
「黒井くんはプール入らないの?」
「いや……水着無いから無理」
「えぇ~!? 私楽しみにしてたのにぃ~!」
「そうだよ~! 一回もプールの授業に出てないじゃ~ん!!」
「アハハ……ごめんね?」
お前等と入って他の女子共に嫌な顔されたら嫌なんだよ……間違った行動起こして孤立は嫌なんだよ。