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不屈の七鐘  作者: losedog
第一幕:アルヘオ王国編
12/43

2章:辺境の邂逅者たち 03

やっと魔法の解説です。

かなりややこしい設定です。なぜこんな魔法にした、自分……。


途中のカネミツの発言は私の心の声も含みで入っています(笑)。


なにか疑問などあればお気軽に質問ください。修正とともにお答えしようと思っています。

「で、そのまま魔法について簡単に説明しようと思ったんだけど……どうしてあなた達までコキアとそっち側に座っているの?」

 

 ヴィオレッタがこめかみに人差し指を当てながら問いかける。彼女の向かい側、魔動力車に置かれていた座卓を挟んで、コキア、アスワド、ブル、ファン、グレイ、カネミツの六人が座っているのだ。


「魔法なんて全く使えないからこの際ボクもコキアと一緒に勉強するよ!」

「何気なく使っておったが、そもそも魔法ってなんだと問われれば答えられる自信は全くないのでな」

「胸張って言うことじゃないじゃん……まっ、言われてみれば気づいた時には使えてたみたいなところはあるから、そもそも魔法って教えるとかそういうもんだったっけ? っていうのがあたしの思いかな。さっきヴィオに賛成しといて今更だけど」

「俺もアスワドと一緒で魔法は使えんからな。それにブリスコアに魔法を教えられるだけの情報があったのなら、あの国は魔導核なんてものを発明しなかっただろう」

「コキアの今後がどうとか相談しておきながら、魔法は使えても魔法そのものについては全く知識がないんだな、俺たち……」

「そっち側にいるということはあなたもでしょう、カネミツ……で、ベルちゃんだけなのね? わたしと一緒に魔法を教えられるのは」

「任せてください。そんじょそこらのアスワドと一緒にしてもらっては困ります」


 アスワドがまた騒いでいたが、他の者に任せ無視したヴィオレッタはどこか自信に満ち溢れたベルデに不安を感じたのだろう。ベルデは顎を少し上げ、胸を張り両手は腰にという、誰が見ても「自信満々」という態度をとっていたので、今の状況を考えればその不安も、もっともかもしれない。


「……魔法の正式名称は?」

「魔人の技法でしょう」


 自信満々のベルデ。

 額を抑え、さも頭痛がするといった様子のヴィオレッタ。


「……あなたもあっち側に行きなさい……」


 不安は的中のようだった。



     ●



 そしてヴィオレッタ以外全員を対象に、彼女による魔法についての講義兼手ほどきが始まった。


「まず、さっきベルちゃんにも聞いたんだけど魔法の正式名称から教えることにするわ。魔法というのは正式名称――魔を導く超常法則。略して魔導法則とか魔法則と呼ばれているわ。または世間一般に知られている通称である、魔法ね」


 コキアが一生懸命、紙にメモを取っている姿が微笑ましい。この時点で首を傾げているアスワドは問題外だ。


「そして魔法を使うには知識よりも必要なものがある。それがなければ、どれだけの知識があっても魔法は使えないわ。まぁ先天的なものではないから、誰でも使える可能性があることはたしかね。その必要なものというのが〝疑似感覚解放器官〟。人の五感にある程度準拠するもので、目・耳・鼻・口そして肌、というよりは身体そのものと言ったほうがいいかもしれないわね。この五つの感覚器官で物理法則や理屈などでは説明できない現象を疑似的に刺激として感じることが出来て初めて、自分もそういった超常現象を魔法として操ることが出来る。……ここまでで何か質問はある?」

「ぎじって何? あとしげきとして感じるってどういうこと?」

「コキアのような子どもには難しいかなやっぱり? そうねぇ疑似っていうのはちょっと違うけれど、限りなく本物に近い偽物とでも思ってくれればいいかな。そして刺激っていうのは……わたしがコキアの手を握ったらコキアはどう感じる?」

「……あったかい」

「ふふ、ありがとう。コキアがわたしの手を暖かいと感じるときに、コキアの手はわたしの手から刺激を受けているの。周りからコキアが何かを感じるときは、コキアの身体が周りからいろいろなものを受け取っているわ。それが刺激だと思ってもらえればいいかしらね」


 わかった、ありがとうヴィオと言ってコキアは微笑んだ。他の者からは質問がなかったので説明を続けることにする。因みにファンが「あたしは言葉じゃなくて感覚でわかる天才肌だから」と冷や汗をかきながら言って、ここで脱落している。


「疑似感覚解放器官が使えるようになることを、感覚を解放すると俗に言っているわね。そして感覚を解放した人間は超常の法則を感じることが出来るものに対して、通常の人間ではありえない刺激を受け取ることが出来る。また刺激を受け取る対象は人それぞれで違うわね。その疑似的な刺激を感じて、超常の法則がどういったものかを理解することで、超常現象を魔法として扱えるようになるというわけ」

「とりあえずまずは感じろというわけだな? 言葉では説明できんような現象を、普通の人間とは違う捉え方ができる、と言った方がいいのではないか?」

「そうね。そのほうがシンプルでわかりやすいわ」

「……魔法って難しいね……」

「あぁいいのよ。コキアに本当に必要になったらそう言うから。コキアはそのまま座ってればいいから。知識があっても魔法は使えないってことは、知識は無くても魔法は使えるってことだから。この説明は……」


 そこでヴィオレッタはコキアとともに座卓の向かい側にいる面々へと顔を向けた。


「コキアにとって役に立たないこいつらへの指導だから……」


 それはそれは、カネミツ達が般若でも現れたのかと思うほどの怒気を纏った笑顔であったと彼らは後に語る。ともかく彼女の説明は続く。


「続けるわよ。魔法はさっきも言ったけれど個人によって、疑似解放感覚器官で刺激を受け取れる対象が異なるわ。その対象によって魔法のタイプも大別されているの。自然現象型(ネイチャー)精神型(ハート)動作型(モーション)魂魄型(スピリット)、そして概念型(イメージ)。この五つが魔法の種類。五つとも特徴があるから、戦闘の際はどのようなタイプかを見極めることによって有利にできる可能性もある。またこの魔法の型以外にも魔法は細分化されている。どの感覚を解放したのかによって使える魔法に違いがあるの。耳と鼻を第一次解放感覚。目を第二次解放感覚。口を第三次、そして肌、つまり身体を最終解放感覚。それぞれ前段階の感覚を解放しないと、次の感覚の解放はできない。目の場合は耳か鼻のどちらか一つだけでいいけれど、そこからは確実に開放していかないといけないわけ。ここまでで何かあるかしら?」

「ハイ。もうコキアの指導へ移りませんか?」


 カネミツによる皆の心の声を代弁した質問は却下された。


「では次に行きましょう。魔法の種類だけれど耳なら妨害魔法(ノイズ)、また音として他人の魔法の前兆を感じることが可能になるわね。鼻なら攪乱魔法(コンフューズ)、臭いで魔法の痕跡を感じたり、魔法による偽装を見破ることも出来る。この二つの感覚についてはどんな魔法を使う人間でも起こる現象は一緒。個人の実力によって効果は増減するけれど。これから説明する三つはそれぞれ刺激の対象によって現象や効果も大きく変わってくる。火と水が全くの別物であるように、ね」


 そこで一息。まだまだ説明は続きそうな雰囲気だ。もはや皆頭はパンク状態である。


「目なら刻印魔法(サイン)。一般人には記号にしか見えないけれど、文字として効果を何かに付与することが出来るわ。口なら詠唱魔法(ソング)。言葉として超常現象を詠び起こせるようになる。そして最後が加護魔法(プロテクション)。ここまで来ると、もはや人としての身体の原型をとどめない人間も出てくる。はっきり言って効果は絶大。物理的な攻撃はほとんど効果なし、魔法についてもかなりの耐性を持つようになる」

「ヴィオ、すいません……無知なわたしが悪かったです……」


 ヴィオレッタは聞こえていないのだろう。説明を続ける。というか説明することに夢中になってきているようだった。


「次は魔法のタイプごとの特徴を教えるわ。まず自然現象型。これは火や水、風といったものから刺激を得ることで使用可能となる魔法ね。魔法を使う人間の多くはこのタイプの魔法。特徴としてはバリエーションが多彩だということ。ゆえにどのような事態にも対応しやすい。精神型は感情や思いに起因するわ。感情が高揚すればそれだけ効果も増大するけれど、冷めれば効果も小さくなる。効果の揺れ幅が大きいので不安定と言えるかもね」


 ここでついにベルデが突っ伏す。残りはカネミツとブル、グレイの三人。コキアは冷や汗を垂らし、ひきつった笑顔でヴィオレッタを見ている。


「動作型は、歩くなどといった行動から縮地と言われるような超常の効果が得られる。白兵戦に関してはほとんど無敵と言ってもいいほど。発動が早いけれど他の魔法に比べると規模は小さいものが多いかな。またこのタイプだけはあらゆる動作が魔法に起因する。歩くのみとか、投げることだけが超常なのではなく、一挙手一投足が常に超人の域。ゆえにこの魔法のタイプの人間は鬼とか呼ばれるわ。使用するのはアサギの人間がほとんどね。魂魄型は己の資質の魔法と言えばいいかしら? これだけは他に比べて未解明の部分が多いの、ごめんなさいね。プラデラの人間が使う魔法はまずこのタイプと考えて間違いない。未解明の部分が多いので俗に妖術とか言われているわ」


 ブル撃沈。


「最後に概念型。全タイプの中で使用者はもっとも少なく、効果はもっとも絶大。世間の認識に起因するので、打ち破ることはほぼ不可能なほど魔法の効果がある。だけどこれは概念というだけあって、時代や状況などで大多数の認識が覆ったりすると魔法が発動しなかったり、効果なども一気にひっくり返るので、そうなった場合一から己の魔法を見極めなおさないと役に立たなかったりするわね。いいたとえ話として太古に〝鳥〟という概念を使う者がいたの。その人は大鷲や隼、時には神話の鳥にも変化して活躍したそうだけれど、ここ近年で現れた同じ魔法を発現した人間は小鳥にしか変化できなかった。これは今では鳥と言うと雀や雲雀などといった小鳥をイメージするからね。鷲なら鷲、隼なら隼と言うものね」


 ここでヴィオレッタは人差し指を立てた。

 同時にカネミツが背中からばったりと倒れる。


「このタイプに大切なのは自分が魔法を発現した概念を常に把握すること。知らない間に効果が変わっていたりすると目も当てられないからね。ふぅ、大体こんなところかしらね、魔法については。ま、わからないことがあったら聞いて頂戴? ……あら、皆どうしたの?」

「……知識がなくとも魔法が使えるのなら、そこまで難解かつ長い説明は必要なかっただろう……皆はお前の説明の前に散っていったんだ……」


 最後にグレイが突っ伏して、ヴィオレッタの説明は終わった。コキアが慌てて皆を揺さぶって再起動させたことは言うまでもない。この惨状の後に一人で魔法の手ほどきを受けることは子どものみならず、誰にとっても酷だろうから。

超わかりづらいと思います。

とりあえずいろんなものに対して普通とは違う感じ方ができると思ってください。


一応確認はしていますが、文字がごちゃごちゃして見にくいので誤字脱字あれば報告してくださると助かります。


あ、感想なども待っています。よろしくお願いします。

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