表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

46/48

第46話:一番の暴走、四番の重圧


【前回までのあらすじ】

ゼロコアの最強上位打線、一番・竜騎兵の「疾風」と、四番・攻城兵の「剛力」が広島湾に降臨。万能型の速度と、重装甲を粉砕する破壊力の前に、武たちは防戦一方となる。

「……ぐっ、速すぎる……! まい、ソナーの感度を上げろ!」

武が叫ぶが、一番・疾風が放つ「鉄砲」のマブイ弾が黄金の装甲を火花と共に弾く。竜騎兵特有の「鉄砲と機動力の融合」は、マブイソナーの演算速度を嘲笑うかのように、常に武の死角から弾丸を撃ち込んできた。

「ダメだよ武おじちゃん! 相手の排気圧が不規則すぎて、音の波形が捉えきれない……これじゃ、ソナーがただの雑音になっちゃう!」

『——ハハハ! 止まって見えるぜ、黄金の案山子さんよぉ!』

疾風の機体が海面を滑るように旋回し、武の懐へ飛び込む。その背後では、四番・剛力が破城槌のようなバットを頭上に掲げ、浅野の「岩の盾」を粉砕せんと狙いを定めていた。

「……蔵野、ここは俺が止める! だが、盾が持つのもあと数秒だぞ!」

浅野の叫び。その時、武の脳裏に、ガレージで波多野が放った言葉が蘇った。

「プロペラが水を噛む『振動』で、コースの先を読んでるんだよ」

「……そうか。波多野あいつなら、今の疾風のターンをどう見る」

武は黄金のバットを、あえて「引き」の構えに変えた。

野球において、速球派(鉄砲)を打つ秘訣は、力で押し返すことではない。相手の「球速(マブイ圧)」をそのまま利用し、最小限の旋回スイングで「流し打つ」ことだ。

「まい! ソナーの焦点を一点に絞れ。疾風が『全速旋回』に入る瞬間の、マブイの吸気音を聞き分けるんだ!」

「……やってみる! 競艇式、高回転同調……今ッ!!」

武の黄金の右腕が、これまでとは比較にならない精密さで、疾風の進路へとバットを差し出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ