表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

41/48

三つの魂、一つの火花


【前回までのあらすじ】

超同調フルシンクロ修行中の武とまいの元に、競艇レーサー・波多野が現れる 。異なる競技、異なる機体。しかし、その根底にある「マブイ」の真理が、彼らを一つの運命へと導いていく。

「……蒸気圧、安定。ポンプ圧力、正常値。よし、これならターン中にエンジンが止まることはないよ」

まいの手によって、波多野の競艇ボート「マブイ・スライダー」が黄金の息吹を取り戻していく。整備用タブレットには、野球用とは異なるが、同じくらい鋭い出力波形が描かれていた。

「助かったぜ、お嬢さん。……あんたらの『マブイグミ』の精度、半端ねぇな」

波多野がボートを叩き、感心したように武を見た。武は黄金のバットを傍らに置き、じっと波多野のボートを見つめている。

「……波多野。あんたの戦場(水上)には、『霧』を切り裂くヒントがあるか?」

「霧か。……競艇じゃ、水しぶきで前が見えねぇのは日常茶飯事だ。だがな、俺たちは『眼』で見てるんじゃねぇ。プロペラが水を噛む『振動』で、コースの先を読んでるんだよ」

その言葉に、武の脳内で何かが弾けた。

霧隠家の術を破るのは「心眼」だけではない。相手のマブイが霧を揺らす**「異常振動」の残響**。それをバットで捉えることができれば——。

その時、ガレージの屋根の上から、軽やかな声が降ってきた。

「なるほどね! 振動を波形として捉えて、逆位相のマブイで打ち消す……あるいは共鳴させる。科学部としても、その理論は興味深いな!」

「……誰だ!?」

逆光の中、ガレージの天窓に座っていたのは、大学のジャージを羽織った「学園ヒーロー」——**日向ひなた**だった 。その瞳には、武と同じ「黄金」の輝き、そして天才特有の知的好奇心が宿っている。

野球、競艇、ヒーロー。

広島の小さなガレージに、ゼロコアを打倒する「三本の矢」が揃った瞬間だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ