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セシリアとの和解

「ごめんなさい、今まで酷い言いがかりを付けていました。」

セシリアが僕に謝っている!雨が降るんじゃあ無いのか。

彼女は加護を得ていた。僕のあげた虫食いの木の実を長老から貰ったのだろう。

純粋のエルフで無くても貰えたんだな。良かった。彼女は才能があるのだ。

まだ芋虫だが、彼女の頭の上で眠って居る。未だ何も力が無いが,その内変態したら、持っている精の魔法を使って見せてくれるだろう。そう言えばデメテラさんはどうしているだろう。彼女は沢山の精を持っていた。どんな魔法が使えるようになったのだろう。


セシリアは34歳だ。でも、加護を得たのだから、長生きになる。人族と違い、急がなくてもゆっくり適正魔法も覚えていける。

ふと、自分の場合はどうなのだろうと考えた。僕も長生きになったのだろうか?僕の周りに居る人々とは違う時間を生きることになって仕舞ったのだろうか。知っている人が,入れ替わり立ち替わり、死んで仕舞ったりまた新しく出会いがあったりしても、僕はこのままなのだろうか。

精霊族の生活のような停滞は仕方の無いことなのかも知れない。


此処のエルフは皆、周りの人々と馴染んでいる。偉ぶる奴も中には居るが、其れは人族だろうが獣人族だろうがいる。種族として他を見下すような事は見受けられない。

人族はかなり居る。普通のマナの量だから四十年くらいしか生きないだろう。僕は誰か適性を持っているか、観察しているがなかなか見付からない。此処に居るだけだから、統計は無理だが、どうも此処のマナの質のせいで人族に適性が表れにくくなっているようだ。精霊に穢されたのか。

獣人はその当時此処には居なかったようだ。彼等はこの諍いには参加していなかった。

あ、いた。適性魔法の者は少ないが居ることは居るんだな。でも本人は知らないみたいだ。


「カムイ、ねえ私に人族の魔法が使えると言ったわよね。」

「ああ、勉強すればね。此処の言語は普通言語だけれど、君は精霊言語を話せるか?」

「いえ、パパが教えてくれようとしたけど,難しくって。諦めたわ。」

彼女は知力は獣人の平均だ。むずかしいかな?

いやヨウゼフだって出来たのだ。頑張ればなんとかなるサ。

妖精の魔法を覚えてから、教えていこう。

この頃こうして僕の所に入り浸っているのは、魔法を覚えたい為だったのか。

しかし団長の仕事はいいのか?

「セシリア、君、団長だろ?此処に居ても問題はないのかい。」

「首になった。」

「へ?首に?なんで、何も失敗なんか無かっただろうに。」

「貴方たちに酷い扱いをしたからよ。私が責任を取らされた形。でも、返って良かったわ。貴男とこうしてずっと一緒にいられるもの。」

おい!グイグイくるな。流石獣人の血が濃い。僕はこれをどうすれば良いんだ。此処のトップの娘だぞ。まずいんじゃあ無いのか?

ヌポポよ。こう言うときに出てきて邪魔をしてくれれば良いのに,今は影の中に隠れていて、いないなんて。

「ねえ、カムイ、」勘弁してくれ。どうすりゃあ良いんだ。


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