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なろう異世界史  作者:
24/38

なろう異世界史 迷宮篇⑥

 そして、問題はまだまだ続く……


 ――さらなる問題:「魔物のブラック企業化」


 そんな中、「魔物の労働環境」にも問題が浮上する。


「魔物たちが過労死寸前だって!?」


「スライムが毎日、体験用の攻撃を受け続けてボロボロになってる……」


「ゴブリンたちが『待遇改善しろ!』ってストライキを起こしたぞ!」


 ついには、一部の魔物が人間に対し、


 ――「俺たちにも権利を!」と訴え始める始末。


 これにより、迷宮テーマパークは


 ――「魔物と人間の共存問題」という新たな社会課題を抱えることとなった……



 ――終盤:「真の冒険とは?」


 事態を収拾するため、首脳部たちは考える。


「迷宮を観光地化するのは悪いことじゃない……でも、このままでいいのか?」


 議論の末、「迷宮を二部制にする」という改革案が持ち上がる。


 観光用の『ファミリー向け迷宮エリア』


 ガチの冒険者向け『リアルダンジョンエリア』


「これで観光客も満足、本物の冒険者も冒険を楽しめるはず!」


 しかし、その矢先……


 一部の魔物が、観光客を「餌」だと認識し始めてしまう。


「おい……観光客が消えてるぞ……」


「ちょっと待て、まさか……!?」


 新たな恐怖が、迷宮に迫る――!


 ――冒険者ギルドで、


「と、まぁ、こんな感じでして…」


「………」


 オレは受付のお姉さんの説明を聞いて、思わず唖然としてしまった。


 最初はその情報に驚き、戸惑っていた。


 しかし、お姉さんが話す内容に、一瞬冷ややかな気持ちが湧いたものの、どこか楽しみな自分に気づく。


 予想外の方向に物事が進んでいくのを感じ、少しワクワクしてしまった。


「そうだっ!」


 ――パンッ!


 お姉さんが何かに気づいたように、両手で手を叩く。


「近々、ここの迷宮にももふもんを投入する予定なんですよ。わたし、楽しみです。うふふ」


 お姉さんの笑顔は、それはそれは今までで一番輝いてたのでした、まる。


「………」


 それでいいのだろうか……オレは、一抹の不安がよぎる。


 その時、ドアが開き、ギルドマスターと思しき男性が現れ、声をかけた。


「おーい、もふもんの見本がきたぞ。見てみるか?」


 その言葉に、受付のお姉さんは身を乗り出して、食い気味に答えた。


「みたいっ! 見る見る! どこですかっ!?」


「ちょうどいい、あんたらも見てみるかい?」


「えっ! いいんですかっ!? 是非ッ! みたいですっ!」


「……っ!」


 いつも大人しいエリーゼが食い気味に食いついてきた……

 予想外の反応に、オレは焦るほど驚いた。


「エ、エリーゼ……」


 そう、言うのが精一杯だった……


 そうして、ギルマスに案内されて、オレたちは裏手へと赴くのだった。


 ――ギルド、裏庭で。


「それじゃあ、開けるぞ」


 ギルマスの声で、布が掛けられていたケイジが姿を現す。


 そのケイジの中には、ふわふわした小型のドラゴン型のもふもんがいた。


 名前は『もきゅドラ』


 もきゅドラは、小さなドラゴンで、全身がふわふわの毛に覆われている。

 翼は小さく、一応飛べるものの、まだ不安定で、長くは飛べない。


 特徴的なのは、その鳴き声だ。


 普段は「もきゅ」と可愛らしく鳴くが、そのたびにふわふわの毛がわずかに震える。


 嬉しいときには「もきゅもきゅもきゅっ!」と弾むように連続で鳴き、体を揺らして喜びを表現する。


 一方で、不満や怒りを感じると「もきゅっ!」と少し強めの声を出し、ほんのわずかに毛を逆立てることもある。


 飛ぶ際には、小さな翼を一生懸命動かして「もきゅもきゅ……」と頑張るものの、勢いが足りず、最後には「ぷしゅ~」と力尽きてふわりと落ちてしまう。


 その姿が愛らしく、見ている者の心を和ませる存在だ。


「………」


 なんともファンシーな生き物だ……ふわもんとは、まさにこういうものを指すんだろうな…


 と思っていると、


「「キャァァァァ~~! かわいいぃぃ!」」


 お姉さんもエリーゼも、まるで同時に叫んだ。


「……っ!」


 その声に、オレは両手で耳を塞いだ。うるせぇぇぇ……耳が痛い。


 それはオレだけじゃないようで、ギルマスも同じように耳を塞いでいた。

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