表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/100

助っ人

 と、そこへ、ペガサスが言っていた助っ人が呆れた様子で現れた。


「助っ人だと言われて来たが、私は来る場所を間違えたか?」


「ゲッ、その声は……」

 嫌というほど聞き覚えがある声を耳にした雲雀らは振り向いた。


「また会ったな。貴様ら」


「何しに来よってん!? 猛犬女!」

 まさかの忍の登場に、柚を筆頭に全員が警戒心を露にする。源士郎が敵方にいるのだから、こうなるのも無理はない。


「どうしてここに? あなたはあの男と同類のはず。返答次第では相応の対応をとらせていただきますが」

 そう言いながら、柚は愛刀に手をかける。


「柚さん、気を鎮めて。彼女は味方だから」


「信用できない。ペガサス君がそのつもりでも、この女もそうだとは限らないでしょ?」


「安心しろ。私は絶対に裏切らない。特捜5課の誇りにかけて誓う」

 一点の曇りもない真剣な眼差し。どうやら、ペガサスがかけた魅了の力によるものでもなく、本心から言っているようだ。


「犬飼警部、何かあったんですか? あなたが父親に逆らうなんて、よほどの理由があるのでは?」

 不思議に思った龍が理由を聞くと、忍は正直に答えた。


 確かに、忍はこれまで、源士郎の指示に従って生きてきた。それは、尊敬する父だからというのもあるが、特捜5課の活躍と存続のためには、それが最適だと思っていたからだ。

 だが、その父が道を誤ったのなら話は別。犯罪者となったあの男を止められるのは、娘であり特捜5課を指揮する自分しかいない。

 だから、こうして加勢に来たのである。


「……たとえ、殺すことになっても、ですか?」


「無論だ。『犯罪者は容赦なく殺せ』それが他でもないお父様の教えだからな」

 それだけ聞ければ十分だった。特捜5課に恨みがある柚を含め、皆、彼女を歓迎した。

 もっとも、関係性まで改善されることはなく、源士郎の首をとる役目を巡って、柚と忍はいがみ合うことになったが。


 もう見慣れた光景だけに、仲裁するだけ無駄ということは、この場にいる誰もが知っている。

 知らない人物がいるとすれば、全く接点のない()()のような者だけだろう。


「あの、止めなくていいんですか?」


「あぁ、かまいません。いつものことですから。それより、わざわざ来てくださってありがとうございます。神楽さん」

 礼を言うペガサスの口から出た『神楽』という名を耳にして、初めて彼女もいることに気付いた龍と大牙は、ほぼ同時に顔を向けた。


「ほんとだ! 神楽さんじゃないっすか! 久しぶりっす!」


「お久しぶりです。大牙さん。その様子だと、後遺症は無いみたいですね」


「もしかして、神楽さんがここに来たのって、黄泉さん絡みですか?」


「えぇ。事情はペガサスさんと、ここまで連れて来てもらった忍さんから伺いました。私にも協力させてください」

 姉との因縁に今度こそ終止符を打ちたい。英理村で散ったクローン達の分まで、懸命に幸せに生きようとしている神楽なりのケジメなのだろう。

 ここまで強い意志で申し出た相手の頼みを断れるわけがない。龍と大牙達は彼女の同行を了承した。


 これで人員と装備といった準備は整った。あとは、それらを十二分に活かす作戦に基づいて、各々の役目を果たすのみ。

 その作戦についても、武文と岩男が既に立案していた。それも、敵の意表を突くような、とびっきり大胆な作戦を――――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ