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嘲笑う道化

 そうした2人の言い合いを、サーカス団時代に何度も目撃していた人志は、話を進めようと強引に話題を変えた。


「ところでウズラ。君がここに現れたということは、未来さん達は?」


「ウズラじゃなくって、ジュン! もう、人兄ぃは相変わらずいけずなんだからぁ。安心して。あいつも草食系男子達も殺してないから。ただ、手塚とかいうバカなオッサンは、未来を庇って勝手におっ死んだけどねー。あー、今思い出しても笑える。あのオッサンの健気さと未来の泣きっぷりときたら……キャハハハハ!」

 同じ部屋で監禁されていた賢助が死んだことを、初めて聞かされた宙や科学者達はショックを受ける。

 そこは、瞳や美夜も同じだが、それ以上に彼の死を笑う鶉に強い怒りを覚える。


「あんた、最っ低っ!」


「キャハハハハ! 何それ? 正義の味方のつもり? 超ウケるんですけどー! あ、ウケるって言ったら、そっちのあんたも言ってたよね? 『必ず助けに来る。希望を捨てないで』って」

 指を指された零は正直に頷く。


「バッカじゃないの? 助けが来たところで、あんたらには夢も希望も無いっつーの! 笑わせないでよ。キャハハハハ!」

 慰めてくれた零の優しさを踏みにじり、嘲笑う。

 悪ガキという言葉すらかわいく思えるほどの醜悪ぶりに、零は静かに怒り、自らの刀の刀身に手を翳す。


「零、気持ちはわかるけど、クリエイトソードØ(ゼロ)はナシだよ」


「……わかってる。そこまで冷静さは欠いていない」

 そう言われても、ペガサスは決して警戒を緩めなかった。

 その理由は、零の性格とクリエイトソードの特性にある。


 クリエイトソードは、刃こぼれや錆の具合によって、7段階に性質を変える刀であり、1番綺麗な状態である7(セブン)に近付くほど切れ味が、最もボロボロの状態であるØ(ゼロ)に近付くほど周囲への破壊力が増す。

 これらのモードは、使用者が念じて力を込めることで切り替えることができるのだが、ペガサスが最も恐れているØは、一太刀で銀河系を消滅させる力を持っている。


 そんな魔王も真っ青な所業を、誰がやるんだと思うかもしれないが、零には未遂だがその前科がある。

 零は一見すると、無感情な人間か、何事にも動じないクールビューティーという印象を受けがちだが、本質は真逆。誰よりも激しい感情を理性で押し殺しているタイプなのだ。

 故に、ひとたび堪忍袋の尾が切れたら最後、逆鱗に触れられたドラゴンの如く、見境がなくなってしまう。それこそ、味方に危害を加え、町1つを破壊し尽くしてしまうほどに。

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