混沌と悪意を宿す者
終わったと思ったタイミングで勃発した天使と絶対悪の戦い。
仲間達の中には、加勢しようとする者もいたが、結局、誰一人として、足を動かすことはできなかった。
それぐらい、本気を出したペガサス達とペルソナの対決は熾烈を極めていたのだ。
「クリエイトソード6。はーっ!」
「ぶっ飛べ! 幻・魔・双・龍ーっ!」
「くらえ! 龍神、落地脚!」
瞳と恋と零が息を合わせた同時攻撃をしかけるも、
「当たらないよ~ん、ベロベロベー。そーれ、カオス!」
ペルソナが紙一重で回避し、光と闇の混合エネルギーを纏った拳をカウンター気味にくらわせようとする。
しかしそれを、ペガサスが許さない。
「ソーラー……レェーイッ!」
全身から全方位に向けた光線を、放射状に放って牽制すると、一気に距離を詰めて剣で斬りかかる。
それでも、ペルソナの体どころか服にすら傷一つつかない。
「おー、やるねー。このヘルメタリウムの仮面が無かったら、今頃、蜂の巣&真っ二つだったよ」
ヘルメタリウム。ヨルムンガンドスラッシャーの素材の1つであるシャドリウムに、闇等といったエネルギーを照射した物質・ヘルリウムと鉄を化合することで作られる、いわばシャドメタリウムの上位互換。
それを素材にした仮面を装着していることで、彼の邪気に反応した高エネルギーのバリアが常時展開されているのである。
「君の気の全容を掴めないのも、その仮面によるものか」
「そゆこと。まぁその分、滅茶苦茶重たいから、よく肩が凝るんだけどね」
「だったら、その悩みを解消してあげるわ。あなたの首を落とすことでね」
そう言って、零はクリエイトソードのモードを7に戻すと、一旦、深呼吸をした。そして、
「覚悟。創世神斬」
と、落ち着いた口調で発すると、神の姿を象った太刀傷を刻みつける連続斬りをすれ違いざまに行った。
この斬撃には無の力が宿っており、こうして斬ることによって、相手の特殊能力を封じる力がある。それはバリアも例外ではない。
故に、決まれば防御は不可能。万が一耐えられても、後に続くペガサス達のアシストになる。
そう考えての攻撃だったのだが、初撃が当たる寸前で、ペルソナはパッと姿を消した。
闇夜とはいえ、さっきまで目の前にいた相手。そう易々と見失うはずはないと、ペガサス達は周囲を見回した。そんな彼らを嘲笑うかのように、そいつは突然、零の頭上に現れた。
「こっちだよー。カーオス!」
カオスの拳骨を脳天にくらった零は、そのまま地面に顔を叩きつけられる。戦闘はまだ続けられるものの、頭蓋骨と鼻の骨に軽くヒビが入ったかもしれない。
「あいつ! どっから!?」
「大したことはしてないよ。パラレルスリップで瞬間移動しただけさ」
「パラレルスリップ!?」
軽く言ってるが、十分すごい能力である。
この時代に来たカラクリはわかったが、攻撃する度にポンポン使われたらたまったものじゃない。




