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二千試合達成
五回の裏を終えたことで、この試合の成立が「確定」した。
ここで記念のセレモニーが行われる。
今日の試合で、「二千試合出場」を達成した選手がいるのだ。二〇年かかっての記録達成である。
選手はグラウンドの中央で、大きな花束を受け取った。観客たちからも祝福される。
そして、セレモニーの直後だ。今度は観客席に、大きな花束が運ばれてくる。
実はこの試合、大きな記録がもう一つ、「二千試合出場」と同時に達成されていた。
花束を受け取ったのは、観客席で見ていた男性だ。
この男性、選手の父親である。
彼は息子が出場したプロ野球の試合をすべて、現地で観戦してきた。
つまり、「二千試合観戦」達成だ。この花束は、球団からのサプライズ。親子同時の「二千試合」達成である。
そのあとのインタビューで、父親が語る。
「二千試合はあくまで通過点。三千試合観戦を目指したいと思います」
それを聞いて、息子はグラウンドで苦笑いした。
「俺、あと千試合がんばれるかなぁ」
次回は「小学校の卒業文集」のお話です。




