免許を取った話
地元に戻り羽を伸ばす。
相変わらずここは人が多い。車も自転車も多い。
ダラダラしてると忘れてしまうので受験日を決めた。
その数日前になってやっと勉強しだす。
合宿免許のときもらったクソでかドリルを取り出す。
もう少しどうにかならなかったのかと思うほど大きなそれを取り出しペンを握り机に向かった。
五月某日早起きをして本試験へ挑む。
持ち物は卒業証明書、筆記用具、収入印紙を買うためのお金等。
この県に住まう者は皆ここへ来る免許センターにたどり着いた。
入ると人、人、人。
収入印紙の購入やら用紙をもらうやら受験票もらうやらどこも行列で混雑していた。
申し訳程度の番号がふってあるが人が多すぎて見えないのだ。
書類や収入印紙を受付のお姉さんに渡し、受験票を貰う。
ここに受験番号や受験する部屋の番号が書いてある。
ドキドキしながら階段を上がると行列が見える。
割り当てられた部屋へ入るのにも列へ並ばないといけないらしい。
少しずつしか列が進まないので持ってきた教科書やノートを読んで確認する時間にした。
持ってきて良かった。
二つの部屋を繋げたのかと思う程長い空間で威圧感が半端なかった。
受験票にある番号の席を探す。
ソーシャルディスタンスとはなんだったのかと思う程教室に人が集まっている。
解答用紙と問題用紙が配られる。
一階の画面に合格者だけ番号が出ること、番号があればここへ戻ってくる、泣ければ再受験となると説明される。
仮免の時とは比較にならない程難しい問題が数個あった。
解き終わった人から退出していくというプレッシャーの中時間いっぱい使った。
やれるだけはやった。悔いはない。
一階へ降りて結果発表を待つ。
普通自動車の免許だけでなくバイクやトラックの試験結果もここで発表されるようだ。
朝の混雑を思い出すくらいたくさんの人が画面を凝視していた。
画面が変わり合格者の番号が並ぶ。
どんどん人が去って行く中私は前へ行き番号を探す。
……あった。
さっきいた部屋へ戻る。
人数がそれなりに減っていた。
スケジュール表をもらったがみっちり予定がつまっていた。
昼休み少なすぎ問題。
ここへ来るまで近くに飲食店がないか探したが絶対に戻って来れない距離にしかなかったのである。
これはお昼抜きになるな……と覚悟した。
食堂はあるにはあるのだがみんな考えることは同じなのかめちゃくちゃ混んでいた。
並んで頼んで食べる時間はないなと諦めた。
困ったときはコンビニだ!と一番近いコンビニへとダッシュした。
コンビニへつき急いでサンドイッチを手にとりレジへ並ぶ。
やはり同じ考えの人がたくさんいたので会計に時間がかかった。
もう少しで昼休みが終わる。
行きより速く走って免許センターへ戻る。
トイレに行って席で一息ついたら昼休みは終わった。
写真をとるのに部屋でかなり待ったわりには一階で写真撮る行列はとても長かった。
昼飯抜きの自分にはかなり辛かった。
立ちっぱなしで足が痛いわお腹空いたわ散々だった。
免許証を手にした時試行錯誤した日々が頭に矢継ぎ早に過ぎていく。
相変わらずパッとしない顔が写っているカードを手にして頑張ったかいがあったなと思えた。
疲れたし、お腹がすいた。
免許センターの外のベンチで食べ損ねたサンドイッチを食べた。
充実感と疲労感でいっぱいだったがまた駅までそこそこの道のりを歩くということを思い出してさらに疲労感が増した。
何はともあれ運転免許をとることが出来た。
これは作者が実際に体験した合宿免許に行った話である。
最後まで読んで下さりありがとうございました。
かなり時間が経ってから書いているので細かい所を忘れてしまっていたり拙い文章かもしれませんがそこは目を瞑っていただけると幸いです。
合宿免許に行く方や興味のある方に少しでも参考になればなと思います。