邪竜との戦い
暇だったので、本日二回目の投稿です。
故郷『ニーベルグ』に戻り三日目。俺は毎日のように町の散策に出ていた。まぁ、散策は本当に毎日やってるんだけども。
今回も適当に町を彷徨う。
俺が適当に散策して約十分くらいか。
その頃から、ある噂が俺の耳に流れてきた。
「なぁ、聞いたか? ニーベルグ付近に謎のダンジョンが出現したって話!」
「ああ、聞いた聞いた! なんたって〝伝説の剣〟が最奥にあるって話だよな!」
……? 〝伝説の剣〟……?
俺はそのダンジョンが気になり、すぐさまおっちゃんの家に戻り、おっちゃんに話し、急いで向かった。
「おっちゃん! ちょっと町の近くのダンジョンに行ってくる!」
俺はそう言って、鎧を着用し、脱兎の如く走り去った。
その時のおっちゃんの眼は驚いたように丸くなっていた。
脱兎の如く走ったおかげか、たったの五分でダンジョンに着いた。
言い忘れたが、ダンジョンというのは、迷宮みたいなもので、冒険者や戦士などが狩り場、採掘場などにしたり、更にダンジョンの最奥には、何かしらのお宝が眠っている場合もあるとか。
しかし、モンスターと言われる怪物も出てくるので、ダンジョンに潜るにはそれ相応の強さが必要だ。
ちなみに強さは『ステータス』という念じれば出てくる半透明な青い画面のようなもので確認出来る。
そして俺のステータスはこんな感じだ。
テルグ・ヒルト 年齢:19 ランク:C
職業:剣士
筋力:C
武芸:C+
魔力:E+
敏捷:D
保有スキル
勇猛(幻術や状態異常に耐性)
剣術(武芸に+補正)
■■■
■■の■
■■の身体
これらが、俺のステータス。ちなみに年齢の左横にあるランクってのはある意味、強さとか功績を表している。
確か、Sが最強格、Aがベテラン、Bが中堅、Cが一人前、Dが半人前、Eが駆け出しじゃなかったっけ。
まぁ、以上がステータスの説明だ。
それにしても、俺のスキルが一部見えないんだが、なぜだろうか……?
……ごちゃごちゃ気にしてても仕方ない! ダンジョンにgo!
「フッ! ハァッ!」
迫り来るモンスターには斬撃を浴びせ、とにかく前進する。
正直、此処のダンジョンのモンスターはかなり弱い。
それが個人的な感想であった。
このまま最奥まで押しきるッ!
しかし妙だな、先程から冒険者や戦士の姿が無い。
普通なら、こんな謎のダンジョンが突然現れたら、冒険者たちは真っ先に来てるのを見かけるのに。
取り敢えず、最奥に行ったら分かるかもしれない。俺はひたすら前進を続けた。
「ハァ……ハァ……漸く、着いたか……?」
俺は息を絶え絶えにしながらも、最後らしき階段を降りる。
しかし本当におかしい。冒険者の姿を此処に来るまで全くと言っていいほど見ていない。
なぜだろう……? 俺は一度歩きながら思考の海に浸ろうとした刹那。
凄まじい地響きが起きた。
「ッ!? 一体何が……ッ!!」
地響きの元である方向には、一つの扉があった。
俺は恐る恐る扉を開けようとした──しかし、扉の向こうからはかなりの血臭がし、扉を開く手を止める。
「……! まさか……!」
俺は勇気を振り絞り、扉を勢いよく開いた。
そこにあったのは──冒険者たちの屍山血河とそれらを貪る巨大な黒いドラゴンだった。
そして、ドラゴンが守っていると思われる奥の高台に突き刺さっている剣が〝伝説の剣〟とおぼしき剣だった。
「───────ッ!!!」
俺はあまりの血臭と屍山血河に少し吐き気を催すも、押し留め、黒いドラゴンと対峙する。
黒いドラゴンはダンジョン全体が揺さぶられるほどの咆哮を上げ、俺を喰らおうとその巨体で突撃してきた。
俺はそれをギリギリで躱し、ドラゴンの首元に自慢のおっちゃんの剣を突き立てた刹那──。
剣がドラゴンの鱗に弾かれた。
「ッ!? マジかよッ!!」
俺が動揺している間にドラゴンは翼を羽ばたかせ、俺を吹き飛ばし、俺は壁に背中から激突する。
「……ッ!」
衝撃で背骨にヒビが入ったようだ。
しかし、そんなことには構ってられない。
「ドラゴンッ!! お前を倒すッ!!!」
俺は改めて、そう啖呵を切り、ドラゴンは向かって走り出した。
比喩表現が苦手な作者ェ……。