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人物紹介

読んでも読まなくても大丈夫な人物設定集です。

本編を書き進めていく中で、新キャラや新設定などを予告なしで書き足していく場合があります。ご了承ください。

笠間(かさま) 秀司(しゅうじ)

性別:男


備考:本作の主人公。26歳のおじさん。

成長した今では鳴りを潜めているものの、実は結構な人見知り。また引っ込み思案なところもあり、昔は優希姫によく引きずられていた。

幼なじみとして幼い頃から優希姫とすごしており、その中で憧れに似た恋心を抱くように。小学校卒業の折に告白し、優希姫からOKを貰えたことで交際スタート。

しかし、中学一年の冬休みの終わり頃に優希姫の病気が発覚。現代では治療法がいくつかあるものの、当時は心臓移植くらいしか手がなく、程なくして帰らぬ人に。齢13で、恋人との死別を経験する。

以降は女々しく独身を続け、本作開始まで彼女を作ることもしなかった。

優希姫が亡くなる直前、彼女ととある約束を交わしており、それを理由にして優希姫のことを忘れられずに。

性格は、基本的には人当たりのいい八方美人。仕事でも頼りになる地味にすごい奴だが、根っこは引っ込み思案。

また、優希姫に対する後悔の念から、妙なところで自罰的。

中学校ではバレーボール部に所属していたものの、優希姫のお見舞いを優先させて冬休み終盤から欠席を続け、そのまま退部している。

優希姫のことで凹んでなにも手につかない状態が続き、受験勉強だと騒がれる時期になって勉強にのめり込むように。

それまで持っていた趣味にも無気力になって、「することがないから勉強する」と言ってすこぶる成績がよくなる。

何気に地元で有名な進学校に進み、有名大学を受けてそのまま合格、就職したのは大手企業でそこでも重宝されている――と、さりげなくエリート街道を突っ走っている。

無駄に偏差値とハードルが高すぎる進路を選んだせいで、奏羽はついて行くのが大変だったらしい。




安藤(あんどう) 優希姫(ゆきひめ)

性別:女


備考:本作のヒロイン(故)。享年13歳の少女。

ストレートの黒髪を肩まで伸ばし、前髪の左側に青い雪の結晶をあしらった小さな髪飾りをしているのが特徴。

快活な性格で周囲を振り回すお転婆娘であり、引っ込み思案な秀司をよく引っ張り回していた。

小さい頃は秀司を子分のように思っていたが、小学校のある時、いじめっ子に立ち向かって自分を庇ってくれた秀司にキュンと来て以来惚れ込む。

ちなみに、小さい頃に誕生日プレゼントとして親から貰った髪飾りがお気に入りだが。青い雪の結晶をあしらったそれは、秀司も一目で気に入った。そんな彼が初見でべた褒めしまくったため、優希姫はその髪飾りを宝物のように持ち歩くようになった、という経緯が存在する。

実はそれなりに奥手で、子分扱いが板についているせいもあって、秀司に積極的になることができなかった。秀司が踏み出さなければ、幼なじみ以上恋人未満でヤキモキする関係になっていただろう。

秀司から告白されたことで、「そういう勇気のあるところも好き」と一気にデレて、小学校卒業を機に付き合い始めた。

交際に発展してからは立場が逆転し、奥手な優希姫をリードする秀司、という構図に変わる。

そして中学一年の冬休みの終わり頃に特発性拡張型心筋症に罹り、そのまま帰らぬ人に。

死に際に秀司と交わした約束を、とてつもなく後悔している。

曰く、「できもしない約束をするのは、それによって叶わない希望を作るのは……なにより、そのことをわかっていながら、大切な人が傷つくのも厭わずそれを言うのは――正しく、呪いだ。約束なんかじゃ、絶対にない」。

できもしない約束、叶わない希望……それらは当然優希姫も秀司も承知しており、その上で両者の合意の上その約束が成された。

それが、言葉通りの〝約束〟だったのか、それとも優希姫が思った通りの〝呪い〟だったのかは……。




貝塚(かいづか) 奈津姫(なつき)

性別:女


備考:本作のヒロイン。13歳の少女。優希姫の生まれ変わり。

前世の記憶を完全に保持しており、「奈津姫という名の少女」と言うよりも、「優希姫が新しい肉体に移し替えられ、人生をやり直した」ようなもの。

名前が違うせいでややこしくなっているだけで、人格そのものは優希姫も奈津姫も同一人物である。

奥手だった前世をそれなりに反省しており、「今世ではグイグイ行くぞ!」と意気込んでいる。そして秀司に再会してからは、「これ私が頑張らないとシュウちゃんが振り向いてくれない」と悟り、その攻めはより苛烈に。

前世の約束だけを糧にして今まで生きてきていたようなものなので、もし秀司に恋人でもできていればそのまま自殺してもおかしくはなかったほど。

割り切っているように振舞っているし、実際割り切れているところもあるが、心のどこかでは「私は奈津姫であって優希姫じゃない」と気にしている。

また、意識して前世と同じ格好を心がけている。

服装や髪型、髪飾りなども意識して、元から優希姫と似ているだけあって瓜二つ。

しかし髪飾りだけは思い入れがあり、他で代用することができなかったため、貝をあしらった小さな髪飾りになっているのは苦肉の策。ちなみにつけている場所は同じ。貝殻の髪飾りなのは航のチョイス。

前世と同じ容姿を心がけるのは、「シュウちゃんにいつ会ってもいいように」。積極的に会いに行くつもりだったが、不意に街中などで遭遇してもいいように、常日頃から気をつけていた。

今世の住居は、秀司が現在住んでいるところから駅が一つ離れただけの非常に近場。彼女たちに起きた、小さいながらとても重要な、二度目の奇跡である。

実は捨て子で、幼少期は孤児院ですごしている。貝塚家に引き取られたことで現在の苗字となり、今の家で暮らすようになった。




大久保(おおくぼ) 元康(もとやす)

性別:男


備考:秀司の大学時代にできた親友。

別々の企業に勤めているものの、仕事帰りや休日に飲みに行ったり遊んだりする仲。

おちゃらけた性格で不真面目極まりなく、大学でも所謂飲みサーで楽しくやっていたりするお調子者だが、人一倍目端が利いて洞察力がある。

秀司が抱える積年の想いについても察しており、「昔の女よか今を楽しめ」と自分なりに秀司を元気づけようとしている。

「優希姫を想う」秀司と、「昔に捕らわれてたらダメだ」という基本スタンスの元康。その部分だけ相容れないが、それ以外であれば気の合う友人同士。

お調子者だが口が堅く義理に厚いため、よき相談相手でもある。生きる姿勢がハッキリしているため、いい見本でもあり秀司にとっては厄介事にもなったり。




飯島(いいじま) 奏羽(かなう)

性別:女


備考:本作のヒロイン(負け組)。秀司、優希姫の共通の同級生。

小学校の頃から秀司を「優しくて頼れる男の子」と意識していたが、優希姫がいたことで尻込み。結果中学校にて失恋……したが、優希姫が亡くなったことでチャンスが回ってくる。

けれども、優希姫のことを忘れられず、また見ていられないほど凹む秀司に対し、クラスメート以上の気遣いができなかった。

無駄に偏差値とハードルが高すぎる進路を選ぶ秀司に、奏羽も未練がましくついて行く。その結果秀司と同じ高校に進学し、大学も同じところを選んだ。

だが見事なくらい秀司の眼中になく、きちんとした友達付き合いが始まったのも高校から。

奏羽の内心を察した元康とは同盟関係であり、元康も「コイツと秀司がくっつけば秀司のヤツも前向きになるはず」と思っている。

気弱だが面倒見のいいタイプで、優しく気立てもいい。子犬系の可愛い女性。

現在はとある企業の事務員をしている。元康が間に立って誘った時のみ、秀司と食事に行ったりはする。普段も連絡を取り合うことはしているらしい。




貝塚(かいづか) (わたる)

性別:男


備考:奈津姫の義理の兄兼保護者。

兄妹だが血の繋がりがなく、16歳差とかなり歳が離れているのでもはや親子。

航の母親は彼を産んですぐに亡くなり、男手一つで航を育てた父親も奈津姫を引き取るとほどなくして事故に遭って帰らぬ人に。

奈津姫が幼い頃から彼女とは接しているのだが、その頃から中身が優希姫だった奈津姫は、「本当の親じゃないし、〝私〟の家族でもない」とずっと心を開けずにいた。

航は航なりに奈津姫が心を開いていないことを察しており、表面上は問題なく家族をしているが、それはどこかぎこちない。

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