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吐出口  作者: 鈴木
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畳は滑る

 畳の上はとても滑る。

 素足でも滑るが、靴下を履いていると更に滑る。


 二階の畳部屋で寛いでいる時、玄関のベルが鳴って慌てて立ち上がり、盛大に滑ったことがあった。

 鳴らしたのは宅配業者で、彼らはちょっとでも玄関先へ出るのにもたつくと不在認定をして立ち去ってしまう。まだ業者の自動車が止まっている時に玄関から飛び出すことが出来ても、もはやこちらには見向きもせず、とっとと行ってしまう(すべて経験。時間勝負の仕事なので仕方がないといえば仕方がない)。そうしたことが分かっているので急いで出なければと不注意に立ち上がったのがいけなかった。つるっっと、実に見事に足を滑らせて――――小指を打った。柱の角で。

 何の冗談だ、というテンプレな事故である。

 いやもう、痛かった。で、痛みに蹲って呻いている間に宅配業者は行ってしまった。

 踏んだり蹴ったりである。

 足は小指やその周囲だけでなく、親指手前までの甲三分の一が赤黒く変色し、痛覚的にも視覚的にも不安になったので翌日には病院で受診。

 診断結果は単純な打ち身で心配はなかった。ただ、何故か打った状況を執拗に聞かれた。

 その時は畳で独り勝手に滑っただけだと笑いながら話し、なんでこんなにくどくどしく聞くんだろうと首を捻りつつも気にしなかったが、帰ってから改めて考えてみて、ひょっとしたら事件的な可能性を危惧されたのだろうかと思った。現代(いま)ならDVとか? 事故予測からだったなら、そこまで入念に経緯を聞き出そうとはならないだろうし(ならないよな)。

 児童虐待の疑いを病院が通報したという話は時々ニュースで見かけるが、成人の場合はどうなんだろう。





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