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吐出口  作者: 鈴木
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変質者

 私は小学生、高校生、大学生の時に変質者と遭遇したことがある。

 最初は通っていた小学校のそばの文房具兼書店でのことだ。ショーケースをしゃがんで眺めていると、何やら不快な臭いが隣から漂ってくる。うわっ、くっさ、なにこれ、とそちらを向いてみれば、バナナで形容されるアレが剥き出しの状態でそこにあるではないか。そう、局部だけを出して私の顔のすぐそばでシコっていたのである、変質者が。

 今思い出しても気持ち悪いが、慌てて場所を移動してもそいつは執拗に追い掛けてきて、結局、何も買えずに店を出る破目になった。それから暫くは、その書店へ行っても変質者(そいつ)がいないか恐々としていた覚えがある。

 次に遭遇したのは高校への通学途中で、こちらは実にテンプレな、行く手を遮ってコートの前をガバッと開けてみれば全裸、なアレである。妙なところに車を止めているなぁと呑気に横を通り過ぎた途端のそれで、一応警察には通報したが、まあ、捕まらなかった。顔も見てない、ナンバーも覚えていない、車種なんぞ分からん、では話にならない。

 最後は大学への通学で乗車していたバス内でのこと。二人席の窓際に座って外を眺めていたら、何やら膝がくすぐったい。妙に思って膝を見てみれば、自分のものではない手がさわさわと撫でまわしている。その手を辿った先にあったのは、隣の席に座っている男の身体。即行でその手は跳ね除けたが、如何せん、窓側に座っていたから通路へ逃げられない。その男が邪魔で。下車をする終点までひたすらに我慢を強いられた。そいつは私に見咎められても平然と隣に座り続けたのだ。


 ――といった具合に変質者と嫌な縁があったわけだが、振り返って思うのは、変質者というのは痴漢と違って相手に選り好みをしないのだな、ということ。チビで小太りで顔が大きく、某青い猫型ロボットに似ていると言われた私にちょっかいをかけてきたのだ、変質者達(かれら)にとって見てくれはどうでもいいのだろう。

 痴漢であれば罷り間違っても襲うまい。実際、襲われたことはない。

 ……大学生時のアレは痴漢になるのか?






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