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吐出口  作者: 鈴木
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睡眠時間帯

 我が家の入浴時間は、家主(かぞく)の都合に合わせて大体夜の十時から十二時台になる。

 それ自体は別にいいのだが、夕方からその時間まで起きていると、大抵私は風呂に入る頃には眠くてうつらうつらと舟を漕ぎ出してしまう。

 これが危ない。

 この入浴時間が定着した当初は、湯船の中でうっかり寝そうになって溺れ(というほどではないかもしれないが)かかったことが何度かある。また、髪を洗った時などはドライヤーで乾かす間が実に辛い。とにかく眠気との闘いで、それも冬場に温風で乾かす分には大して時間もかからないからまだマシなのだが、夏場の冷風での乾燥は時間がかかるのでしんどい(部屋を冷房で冷やして温風を使うなどという贅沢はしない)。

 流石にこれはまずいと、六、七時辺りから仮眠をとるようになって以降は眠気もなく、余裕をもった入浴も出来、髪を乾かすのも苦ではなくなった。ただ、その代わり、入浴後は目が冴えてしまって仕方がない。そして、反動で昼日中に眠気がくる。特に午後。

 これはこれでまずいのだろうなあ、とは思うものの、入浴後は炎症を起こしやすくなっている足指の処置に時間を掛ける必要があり(一時間前後)、眠気混じりではやってられないので今のところ現状維持になっている。昼間はいつ人(大体宅配や郵便)が来て玄関先へ出なければならないか分からないので出来ないのだ。ちょっとしたことで腫れて痛んだり出血したりする為、出来るだけ清潔に保っておかなければ不安で、処置途中の足指が剥き出しのままの状態で歩き回りたくないのだ。

 家族の入浴時間を変えてもらうという選択肢はない。厄介になっている身では申し訳ない。家族より先に入るという選択肢もない。これは私が常時全身に塗っている薬の問題で、幾ら湯船に入る前に体を洗っても完全に落とせる自信がない。うっかり湯船の湯に溶け出てしまって、そこへ家族が浸かるという事態は避けたい。特定の病気に特化した塗り薬なのだ、直ぐにどうこう異常が出ることがなくても、必要のない人の素肌に付着するようなことは、ない方が良いに決まっている。









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