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魔法やその他についてのメモ

最初のボスのための説明回です。

***


・三元論


 この世界の人間(亜人種も含む)は3つの要素で構成されている。

 肉体、精神、そして魂だ。肉体はそのままのイメージの意味をもつ。器とでも言おうか、この世界に存在するために必要な質量をもつものを肉体という。

 精神という概念は自我という概念と切り離して考えなければならない。自我はほとんど魂と同じと考えてよい。

 自我以外の形而上けいじじょうのもので人を構成する要素が精神だ。魔力や生命力は精神に宿る。精神がなければ魔法やスキルは使えない。

 魂は先に記した通り、自我とイコールだが、一つだけ注意しなければいけないことがある。ギフトは魂と関係があるということだ。これについての文献は少ないが、データや理論の一貫性は保証されていた。

 ヘルヘイム帝国が大量に使役しているアンデットというのは3要素から魂を抜いたものであるといえる。それを使役するというのは、使用者の魂が見えない糸を伸ばして、他者の肉体と精神を操ることに似ている。

 この世界の死は魂の死を意味する。そして魂の死は特別な場合を除いて、肉体の消失と同じである。しかし、肉体の損傷は生命力の損失に他ならないから、最初に死ぬのは精神ということになる。

 少し話が複雑になった。まとめよう。

 生命力がなくなったとき、肉体は消失する。肉体が消失すると、行き場を失った魂は消える。それが死だ。





・文香の知識について


 文香の知識は俺が持っているものとほぼ同じである。前の世界の知識ならば俺が知っていることで文香の知らない知識はない。

 しかし、逆は必ずしも正しいとは言えない。いや、論理的には正しいのだが。

 文香が持っている知識の中には俺が忘れてしまったものなども含まれれている。例えば、高校生の時に試験勉強で仕入れた世界史の知識などがそれにあたる。

 話してもらえれば大抵の場合、それに関することを思い出すことができるが、その知識を思い出していない状態で俺がそれを自発的に使うということはできない。

 だから、学力テストをした場合、高いスコアをとるのは文香だ。

 文香の知識の中には、俺が大学時代に苦労して頭の中に構築した概念なども含まれている。





・魔法(スキルと区別して書くこと)


 この世界の魔法は「魔法式」と「魔力」によって実現される。


 魔法式は人間、あるいは高度な精神をもつ生物の精神に書き込むことができる。

 それを書き込むためには魔法の概念を理解しなければならない。簡単に言ってしまえば頭がよくないと魔法は使えない。

 高レベルの魔法使いに論理的な思考の人間が多いのはこの理由によるのだろう。

 魔法の概念は前の世界の物理学の概念と類似している。そのおかげで俺と文香はこの世界の魔法の概念を楽に理解することができた。

 以下はその概念についてである。

 魔法は基本的にベクトル量のものである。発動した瞬間、魔力によってスカラー量の質量をもつエネルギーがこの世界に可視化され、精神演算領域にある魔法式によってそれはベクトル量と色という要素をもつものに変換される。ベクトル量といってもこの世界の空間においてのベクトルのことは指していない。

 魂の向きによってベクトルというのは決定される。魔法を放つ対象に向けて、その方向のベクトルをもった魔法が発動されるのだ。

 「色」というのが、魔法の属性を決めている。これは量子力学におけるスピンと似たものだが、この世界では「色」という名前がつけられているためそれに則ろう。

 火は赤、水または氷は青、雷は黄、風は緑、土は茶、光は白、闇は黒、と定められている。

 魔法は魔法で打ち消すことができる。この事実はあまり知れ渡っていないことだからあまり公言しないほうがいいだろう。

 種を明かせば簡単なことだ。魔法はベクトル量をもつ。それならば魔法を消すには逆向きのベクトルをぶつければいい。

 この時、色は打ち消したい魔法と同じものでなくてはならない。周波数の異なる波同士が完全に打ち消し合えないように、色が異なる魔法は威力を弱めることはあっても完全消失させることはできない。

 魔法についての研究や学問体系が発展していないのは、そもそも多くの人間が俺や文香のように大量の魔力を持っていないからであろう。



 魔法式について話を戻す。上記の事実の理解度、つまり魔法についての理解度によって頭の中に書き込める魔法式に差が出てくる。そしてその差が使える魔法の数やレベルの差を生む。

 繰り返し述べるが、魔法式を精神に書き込むには魔法に関する知識が必要だ。一度書き込んだ魔法式は特殊なことがなければ精神から消えることはない。

 魔法については既に述べたが、ここで魔法式についても記述しておこう。魔法式は数学でいう公式のような使いかたができるものだ。

 一度求めた公式を使えば、解答の道筋を端折れるというのと同じだ。しかし、魔法式は数字を使うものではない。プログラミングのような作業は必要ない。

 どちらかというと魔法式の構築は化学、その中でも特に薬学の研究と似ている。知らない魔法と知らない魔法を掛け合わせ、実験をする。調整を加えていき、最終的に作り出したものを魔法式として精神に書き込む。書きこまれた魔法式は詠唱というプロセスを経て起動し、魔法触媒を経て直観的に使用することができる。

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