番外:人物紹介
東雲天
・特級被呪者
黒い髪に黒い瞳の普通の少年。呪われたと思われる異世界の住人である。記憶があやふやであまり思い出せず記憶喪失に近しい状態である。
一つの体に二つの精神があるようで、もう一つの精神は呪いそのものの人格だと思われる。
だが呪い自体好きで受肉した訳ではないようで、まず出てこようとはせずもう一つの精神、つまり天の好きなようにさせている。
しかし夜になると力が強まり天が耐えられない為時折表に出る事で二重人格のような役割を果たしている。
呪いの影響からあまり眠る事が出来ず、基本的には眠る事がないのだが、ここ最近は気絶ばかりしているのでなんだかんだで眠ってしまっている。
家事全般が出来るので何気に手先は器用なのだが、ネル曰く戦闘には不向きの器用さだとか。
体が女の子になったりと色々と不安定な面も。最初は呪いの人格になった時だけ少女の姿をしていたが天が表に出ている時でも少女の姿になるようにもなってしまった。
ちなみに天の場合は口調が丁寧だが少女の場合は古くさい口調だったりと違いは結構あったりする。
ネル=ロージュ
・赤髪
赤い髪、紅い瞳の女性。騎士長の座に就いておりその強さは誰もが認める『最強』。
過去に竜であろうと人であろうと関わるもの全てを手にかけて返り血を浴びて血にまみれた事、その容姿からついた渾名は『赤髪』。
過去に赤い髪のせいで世界中から殺されそうになり幼いながらも抵抗し大虐殺を行ってきた。想像を絶する過酷な時間を過ごしやがて生き抜く為に道中で手に入れたアーティファクト(甲冑)を身につけて騎士団へと入団。
その後騎士長まで登り詰め地位を手に入れたネルは人を信じることなく平和に過ごす。驚異の耐久性があり、どれだけダメージを受けようといつも大丈夫だと言い切る。
魔物の心臓などを食べる時があり、そのせいなのか傷の治りが早かったりと体が頑丈な様子。魔力が実は結構ある。
ネルの使用する魔法の属性は雷で、自由に操れる訳ではなく放出したり帯電したりなどネルは単純な事しか出来ない。
しかし『雷帝』と名付けたこの技だけは別でネルの奥の手であり、自身の脳に意図的に電気で負荷を掛ける事で、動かない肉体に強制的に信号を送り動かすという危険極まりない技。
その際の身体能力は本来の能力も合わせて異常な程に上昇しており、冗談のような事を一人で起こせる。
武器や武道に精通しており、どんなものでも使いこなせるという戦闘に特化した能力を持っている。奇妙な大剣とアーティファクトである鎧を普段は使用している。
自身の容姿などを認めてくれた天に好意を寄せており、天の言う事は基本的に素直に聞く。その影響からか少しずつであるが人間らしくなってきている。
嫌いなものは天以外の人間だが、最近はイスティーナ(ティナ)の扱いに悩み始めている。
ハル
・勇者
金髪で長髪を後ろで纏めている青年。正義こそが全て、悪を許さぬという信念の持ち主。
まさに絵本から飛び出てきたような勇者で、自分が正しいと常日頃から思っており、下手をすれば正義の為に何でもやらかしてしまう可能性を秘めた危うい人物。
やはりと言えばやはりだが天然の鈍感女たらしでもある。
相手を悪とハルが認識した場合聖剣による出力が上がる。聖剣に切れぬモノはなく、どんなもので切り裂くことが可能という聖剣ならではの特殊能力も。
人類にとって害のあるものに対しては聖剣が震えるなど時折聖剣に意志があるのではないかと思われる怪しい動きなどがある。
エリス
・魔法使い見習い
銀髪ショートヘアーの少女。白いローブを常に羽織り、捻れた杖を持っている。勇者一行の中で一番優しい心の持ち主。
実は師匠がおり、師匠は魔法使いの一人である。そのお陰か他の魔法使い見習いとは一線を画した魔力と魔法を扱う。
口癖は『なのです』。
ミリア
・弓使い
緑髪のボーイッシュな少女でえびらを常に背負っており、弓の名手である。常日頃から明るくあっけらかんとしているムードメーカーだが、怒ると一番怖い。
妖精の力を借りる事で様々な属性攻撃が出来たり、自身の身体能力強化が出来るなど地味に万能。
シュティ(イスティーナ)
・元勇者一行の暗殺者
青髪に切れ長の青い目をしたイケメン女子。口数が少なく基本的に無表情のため感情表現に少々乏しい。
ジョブは暗殺者で、暗器を得意とする。暗殺者ではあるが、勇者一行の一人というのもあり腕は立つのだが披露する機会は少ない。
ネル達と出会い旅をする中で本当の正義とは何かを探し続けるようになる。
ヒスイとは交流していく中で親友に。本来であれば対立すべき立場なのだが、ヒスイの起こした事件以降討伐したくないと思うようになった。
ロワ王
・王
【スリディナ王国】を治めている王。好好爺の様な雰囲気だが実は切れ者。民からの信頼も厚く東の領土の代表としても選出されている。
ヒスイ=S=スリディナ
・呪いを宿す姫
【スリディナ王国】を治めていたスリディナ家の生き残りで、元貴族。唯一の生き残りのため、その気になれば女王として王位継承出来る。
鍛錬を欠かさず西の領土で長く生活していたのもあり、刀剣使いとして腕はそこそこに立つ。呪いであるラースをその身に宿しており、今は協力関係となっている。
元々は金色の髪だったが呪いの影響から白髪に。ラースが表に出たり、呪いの力を引き出すと一時的に髪が黒く染まる。
この番外(編ではないので悪しからず)を最後にこの章は終了です。
次の章も長くなりそうなので一区切り付けられるかどうか……




