王都に決まりました。
次に行く所は王都に決まった。
三人とも田舎の村の出身なので、都会の街に憧れがあったのだ。
私たちはそれぞれ準備を整えてから落ち合うと、乗合馬車で王都に向かった。
私たちはこの三年でかなりの稼ぎを得ていたので、王都までは観光も兼ねてのんびり行くことにした。
お金はほとんどをギルドに預けてあるから旅先でも引き出せるし、必要な物はあとで買えばいいから荷物は少なめだ。
私が女だとはまだバレていないので、男三人の危険の少ない旅だ。
でも都会は悪い人も多くいそうだから、これからはもっと気をつけようと思った。
夜になって近くの街に着くと、私たちはそれぞれ一部屋ずつで宿を取った。
食事は途中で買ってきた物を三人で食べた。
初めて食べる物もあったけど、なかなか美味しかった。
眠りにつくと、またドラゴンの夢が近付いてきた。
私はその夢から逃げながら、色々な夢を渡り歩いた。
そして夢から覚める少し前になると、逃げるのをやめてドラゴンの夢に入った。
夢の中のドラゴンは、いつも私と同じ姿になって抱き付いてくる。
そんなドラゴンの頭を撫でて、私は目が覚めるまでのつかの間の時間だけ一緒にいる。
それがいつの間にか習慣のようになっていた。
このドラゴンはこの世界のどこかに生きているのだろう。
きっと現実で会うことはないだろうけど、元気に成長してほしいと思った。