また紹介されました。
翌朝。
私はガルスたちと一緒に朝ご飯を食べた。
その時に、もう一人のメンバーを紹介してもらった。
「拳士のハヤトだ」
日本人みたいな名前だけど、顔はやっぱり西洋人みたいだった。
「ホントにこいつが魔術師なの?」
挨拶もなしに、ハヤトが言った。
「ホントだって! おまえら後でちゃんと謝れよ」
ガルスがそう言うと、ハヤトは鼻で笑って「ホントだったらな」と言った。
(絶対、後で謝らせてやる)
私はそう心に誓った。
ガルスたちとギルドに行くと、中にいた冒険者が話しかけてきた。
「おまえ“紅”に入ったのか?」
すると私が答えるより先にガルスが答えた。
「まだ勧誘中だ」
それを聞いたほかの冒険者も話しかけてくる。
「へえ〜結構な実力者ってのは本当みたいだな」
「ああ。俺を負かしたんだからな」
またガルスが答える。
(あんたは私の保護者か)
……まあ楽でいいけどね。
しかし昨日はまったく話しかけられなかったのに、今日はなんでこんなに話しかけてくるんだろう?
その疑問にはハヤトが答えてくれた。
私がガルスと試合をして勝ったことが噂になっているのだそうだ。
「実物見ると信じられないけどね」
ハヤトは相変わらず毒を吐く。
私は無視して掲示板に目をやった。