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洗ったペットボトルのように

 まわる。頑なにまわる。


 せっかくの週末なのに外は大雨で、君の中の僕はまるで夢のなかで、傘もささずに日焼けどめばかり塗っていた。UVカットばかり気にしていたはずなのにいつの間にか陽は暮れて、こうなることが分かっていたかのように、小川で蛍は遊びだす。宿題に追われていたのは過去の自分の影で、僕は虫けらのように人の影で暮らしている。


 「一人になった時にさみしさを感じてしまうんだ」なんて言ってるうちはまだましさ。本当に一人のやつは、そんなことを感じさせてくれる仲間さえいないのだから。


 わかったようなことばかり言う奴を僕は軽蔑する。自分のことすらわかっていない奴が、と思ってしまうからだ。でも、そんなふうに考えてしまう自分をあざ笑うかのように、風呂場でシャンプーはよく泡立つ。


 水を無駄遣いしている時に、「この水でどれだけのアフリカの人を救えるんだろう」なんて最もらしいことを言った。「あっちに運ぶだけでこの水の無駄使い以上の金がかかるよ」って反論は的を射ていなかったが、「そんなところに住み着いてしまった先祖を恨め」って考え方には何も言い返すことができなかった。

 

 人類の起源はアフリカらしい。人類は誰が作ったか知らないけれど、もしも神とか言う奴が作ったのなら、さっきの考え方は神を否定することになるのだろうか。考え方が飛躍しすぎているな。


 ところで今日は週末だ。


 歯を磨けば全て終わるさ。


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