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終焉の魔女の弟子  作者: ららるり
少年貴族編
22/25

少年とバザー


一週間後、


ハーレイで大規模なバザーが始まった。

ハーレイの市民や他国の商人が集まってお店を出している。

このバザーを取り仕切っているのはウェイド・アクレシア。つまりお父様だ。


「今日は国王様方や『伯爵家』がやってくる。不要な行動は慎むように」

と圧をかけられ、いつもより身なりを整えさせられた。


「はぁ・・・」

僕はため息をついた。


『伯爵家って?』

肩に乗っていたアラモネさんが不思議そうに聞いてくる。

「事情説明しませんでしたっけ?」

僕がそう聞くと、アラモネさんは首を横に振った。


『ううん。私、破滅の魔女のことと宮廷魔術師になったことと、貴族の生まれってことしかわからないや』

いろいろありすぎて説明しきれていなかったようだ。


「僕。伯爵家の令嬢の婿としてここに戻されたみたいです」

というと、アラモネさんは

『えぇええええ?!』と大きく声を上げた。

耳から近い位置にいたこともあって鼓膜が破けたかと疑うくらいジンジンする。


「と、りあえず、クロード国王がレイやシエスタ、ヴィオラ様とカロナ、ユウキくん、アリスさんを連れてきてくれるそうだから、それまで出店をみましょうか」

『うん。ならいつもの姿にでも戻ろうかな』

アラモネさんはそう言って認識阻害を説き、いつもの人型へと戻った。


「うぅん~!」

体を伸ばし、アラモネさんは自分のお財布を取り出す。

「あ・・・。ビアンカさんからお小遣いもらってない・・・」


そういってアラモネさんは自身の財布の中身を僕に見せる。

財布の中は銅貨が8枚しか入っておらず、バザーで楽しむには少々物足りない。


「・・・お父様や国王からお金を結構もらったので僕が出しますよ」

「うぅ・・年上としてふがいない・・・・」


苦笑いでごまかすと、いい匂いがしてきた。

甘い果実がほんのりと混ざり、食欲をそそらせる。

ぐーっと。僕とアラモネさんのお腹が鳴る。


時刻はお昼時、僕とアラモネさんはいい匂いのする出店で食事をとることにした。


「おっ。獣族のきれーな姉ちゃんに・・・アクレシア家の坊ちゃん?!俺の店にようこそ!!」

店主さんは慌てて態度を治す。

僕の服にはアクレシア家の家紋が刺繍されており、ハーレイ市民なら一発でわかる。


「このお店は何を売っているんですか?」

アラモネさんが店主さんにそう聞いてみると、店主は元気よく


「果物を細かく切って、パンにはさんで数分焼いたものです」

「アクレシア様は恩がある。・・・あー。でも1銀貨でどうでしょうか?」

店主はそう言ってまぁまぁ大きい果物焼きを僕らの前に2つ持ってきた。

「この大きさのは普通なら4銀貨ですが・・・」

「1金貨で買います」

僕は財布から1金貨を取り出す。

「いや!受け取れません!金貨なんて!」


金貨は一般市民の働いたお金では10年働いて手に入るか危うい。

1000銀貨で金貨と同等。


でも僕は今100金貨ほど持っている。

多少使っても問題はない。


「ならもしまた僕がお店に赴いたら商品無料でいただいてもよろしいですか?」

「それでぼっちゃんがいいのでしたら・・・」


「はい。よろしくお願いします!」


と次は無料で食べられる契約を取り付け、果物焼きを僕らはいただいた。


「あまーい!」

「おいしいですね!」

パンにややしょっぱく、果物とマッチしている。


果物焼きを食べ終えたころ、遠くの方で楽器の音がする。

貴族らが訪れ始めたらしい。


「アラモネさん。城門の方へ行ってみましょうか」

「うん」



城門の方では貴族らの馬車の中央にひときわ目立つ大きな馬車からクロード国王が下りてくる。


人々はみな、頭を下げる。

むろん僕もだ。

国王のそばには、お父様や兄らがいる。


国王に続き、王女・王子モードのレイ・シエスタ・ヴィオラ様。

そして、アリスさん達。


「アラモネさん。僕、国王に挨拶してきます」

「わかったー!」



「国王様。お久しぶりです。」

「おぉ。ショウ!久しぶりだな!君の成果は耳にしておる!さすがウェイドの息子じゃ!」

と国王はお父様や僕をほめる。



「いえいえ。私はなにもしておりません。・・・伯爵家のものも来たようです。ショウ・お前達。挨拶するぞ」

「おぉ・・・。お前たちも来い。子供たちは待っておれ」

国王とお父様は僕やシエスタたちに声をかける。


初めてお目にかかる伯爵家の人。


お父様や国王の後ろを僕らはついていくと、とある馬車の前で止まった。


「これはこれは!国王様・・・申し訳ありません足を運ばせてしまい・・・。」

「よいよい。今回はウェイドとともに来ただけだ」


おそらく現伯爵

長い黒髪を結んでおり、純白の衣装を身にまとっている。

「おーい!ミレイ国王様がきたぞ。」

伯爵は馬車の方に声をかける。


「うそ!!」

馬車が数秒激しく揺れ、ドアが強く開かれる


ドアを開いた少女は純白の衣装に身を包んでおり、黒色の髪にやや水色のグラデーションが入った少女

年齢は12歳・・・。

レイと同い年といったところだろうか。


「お久しぶりです。国王様。アクレシア様。」

少女はスカートの裾をあげ、挨拶をしている。


僕らも挨拶をしなければいけない場面となり、前へ出る。


「初めまして。クロード王国第2王女ヴィオラ・クロードです」

「同じくクロード王国第3王女シエスタ・クロードです」

「第5王子レイ・クロードです」


「・・・お久しぶりです。アクレシア家長男ドライ・アクレシアです」

「初めまして、アクレシア家次男ショウ・アクレシアです」

「お久しぶりです!私はアイナ・アクレシア!。アクレシア家の長女です!」

念のため王族の自己紹介の後、自身の自己紹介をした。


「・・・あ!あなたがミレイのお婿予定さん?初めましてー!

 私、ミレイ!ミレイ・()()()()()よろしくお願いしますね!」

王族の3人に一礼し、兄をじっと睨んで少女は話しかけてきた。


シルヴィア。魔女の館の時に聞いたことがある気がする。


『やぁ。俺は______。数年の内に"シルヴィア"という家名を名乗る少女が君と遭遇する。その子から守ってほしい_____を。』

そうだ。


ケインの森試験の時に出てきた僕と似た男の子がそういってきた。


この子がそうなのか。


「・・・はい。お願いします」

僕はミレイに微笑みを送る。


「そうだ!よかったら一緒に回りましょうよ!」

「・・・はい。大丈夫ですよ」


守ってほしいと頼まれている以上、みんなから距離を取らせるのが一番。

でも、一体だれを守ればよいのだろう。

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