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終焉の魔女の弟子  作者: ららるり
少年貴族編
18/25

少年と掃除屋


「アラモネさん!!?」

僕は飛び上がった。

いるはずのない人がいたのだから。


アラモネさんは尻尾をピンと立たせ、シーっと口に人差し指を当てる。

「ビアンカさんの転移魔法でここまで来たんですけど。私の力じゃどうもすることできないので、護衛というか見守りというか・・・まぁとりあえず来ました!!」


久しぶりのアラモネさんだ。

僕は思わず抱きついてしまった。


「ふぇえ!!?////」

アラモネさんが困惑している。


「ちょっとです。ちょっとだけでいいので甘えさせてください」

地獄にずっといるのだから蜜があってもいいだろう。


久しぶりのアラモネさん。柔らかい肌、柔らかい尻尾。アラモネさんのハチミツのような甘い香り。


「ふぇぇええ・・・・////」


尻尾や耳を触っているうちにアラモネさんがショートしてしまった。


水をぶっかけて、起こしたが流石に怒られてしまった。

「次あれしたら帰るから!!」

とぷんぷんしているが、尻尾はぶんぶんと振られており、素直だった。


「尻尾の手入れはいいですよね」

僕がブラシを持ちながらそう聞くと、

「うっ・・・うん」

諦めたようにそう呟く。


「で・・・でも今日はいい!」

ボフッと煙がアラモネさんを包み、薄紫色の小さな狐へと変化していた。


「獣族に伝わる変化術なんだぁ」

そう言いながらアラモネさんは僕の右肩へと昇る。


毛が頬を撫で、ややこそばゆい


「とりあえず、城へ行くので捕まっておいてください」

僕はアラモネさんの頭を一度撫で、転移魔法を使用する。



_______

「へぇ〜あれがねぇ」


破滅の魔女はアラモネ(侵入者)への関与はしなかった。

どうせ勝てる相手だからだ。


古い記憶を思い出しながら、微笑んでいる。


「アンちゃん何を考えてるのかな〜」

同時にビアンカの企みを探る。

「ま。お楽しみだね〜」


_______


クロード城


「改めて。よろしくな!」

「よろしくお願いします」

シエスタ王女とレイ王子が満面の笑みで歓迎してくれている。


よほど嬉しいみたいだ。


「はい。宮廷魔術師にならせていただいてはいるんですが、僕の方が年下なので魔術が使える友達程度に絡んでいただけたら。」

「はい!私たちとしてもそちらの方が楽ですし」

「ま。ある程度の場所では使えないから切り替えをはっきりさせないとねー」


と、シエスタ王女とレイ王子と喋っていると、認識阻害をかけているアラモネさんはすっごい顔でこちらを見ている。


事情を説明するのを忘れていた。

後で説明しておこう。


「・・・ところで宮廷魔術師って何をするんですか?」


アクレシア家は宮廷魔術師は雇っていない。

魔術を使うことに長けた血筋だから。


「宮廷魔術師はショウしかいないからねー・・・」

「うん。うちは強い騎士が多いので・・・」

それにしても暑いな。


魔女の館はビアンカさんの《温度調節魔法》が使われていたし、家も僕が使っているから涼しかった。

お城はでかいし仕事が多いので使用人さんや王女様達も汗をかいている


「そういえば兄様達は今何してるかなー」

「レイが末っ子だものね。今兄様や姉様達も他の国で忙しくしてるしねー」


「あの。シエスタ王女様、レイ様」

会話を遮り、僕は2人に提案を申し出る


「人がいない時はタメ口でいいよ。あ、名前もね」

「俺も。で。どうした?」


「あ、暑いなら城に魔術かけるけど」

と提案してみると、2人は僕の手を掴んで


「お願い!」

と懇願してきた。


「わかった」

僕は魔法鞄から杖を取り出し、城全地に魔術をかけた。


城ともなると魔力の消費は多かったが、大した量ではなかった。


2人は魔力が注がれることによって光を放つ魔石に興味津々だった


「終わったよ」

「・・・確かに涼しい!」

「これで気温変化には耐えられます」


と、再びお礼を頂けた。


「そうだ2人に紹介したい人がいるんだけど」

僕は肩に乗っているアラモネさんを見る。


アラモネさんも意図を察してくれたのか認識阻害を解き、自身の姿を2人に見せた。


薄紫色の髪を靡かせ、服の裾をまるでスカートのようにしてお辞儀するアラモネさん。


「初めまして。獣族のアラモネ・ヒューラーと申します。ショウ君とは他の仲間たちと一緒に暮らした関係です」

「初めましてアラモネ様。私はクロード王国第3王女。シエスタ・クロードと申します」

「俺は第5王子レイ・クロードです」

とお互いの自己紹介を終え、レイとシエスタはアラモネさんを物珍しそうに見る。


「・・・やっぱりここら辺では珍しいですか?」

アラモネさんは自分の尻尾や耳を触る。


「あ・・・。気分を悪くさせたなら申し訳ありません。私やレイ・・・あと第2王女は特に獣族の方が大好きで・・・」


とシエスタが言うと、アラモネさんは頬を赤く染めそっぽを向いた。

「どしちゃったんですか〜。アラモネさぁ〜ん」

僕はアラモネさんの顔を覗く。

口角が上がっておりニヤニヤと僕はしている。


手を頬に当て目がぐるぐるとさせているアラモネさん。

「・・・イジワル」

「褒められるの慣れてないからでしょ〜」

僕とアラモネさんの話をニコニコしながら見ているシエスタとレイにアラモネさんは


「私はこれでも17歳です!」


「「「えぇえ?!」」」

城には僕を含め3人の驚愕の声が響いた。


「なんでショウ君は知らないのぉ?!」

と、アラモネさんにこっぴどく怒られた。

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