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終焉の魔女の弟子  作者: ららるり
少年弟子入り編
12/25

少年と故郷

ハーレイへ帰ってきた。

2年という月日は長いようで短かった気がする。


魔術も上級へ入り、あとは神聖魔術と火魔術だけ。

ビアンカさんがいうには、僕は火魔術が若干不得意らしいが、他と微量な違いとのことらしい。


まぁそんなこんなで、僕は久しぶりのハーレイの街を見てまわりたかったが、1人じゃダメとのことで1時間毎に一緒にいる人をローテーションするそう。


最初はアラモネさん。


「わー!あれ美味しそう!」

美味しそうなご飯に目がなく、ゼイユさんに内緒でお菓子を2人分買って食べた。

久しぶりに食べたハーレイ名物のウェッキーは美味しかった。

サクサクしていて、甘い味が広がる。


「ん・・!」

だが、ボロボロとこぼれやすく、ローブに落ちる。

すぐに払ったおかげで汚れはつかなかった。


「ドジだね〜!」

とアラモネさんに言われたが速攻自分も服にこぼしていた。


アラモネさんとはほとんど食べ歩きだった。


1時間後、次はゼイユさん


ゼイユさんは僕の行きたい場所へ一緒に行ってくれた。

城壁やハーレイで1番人気の魔道具販売店など。


なお、ハーレイの魔道具はものすごく高い。

毎月ビアンカさんからいただく10銀貨じゃ魔導書も買えない。


僕は財布をしまい、手に取っていた魔導書を元の棚に戻した。

「買いましょうか?」

気を遣ってくれたゼイユさんが財布を取り出す。


「あ、いえ。ビアンカさんがすでに持っているものなのでお気になさらず」

「あぁ・・。高いですからね」


新しい魔導書とか出ても自分のお金で買えたら良かったんだけどそれも叶いそうにない。


「・・・あ。ゼイユさん。あのお店に行ってみたいです」

僕は魔道具販売店の目の前にある武器の露店を見に行く。


露店の店主は大柄のおじさんだった。


「冷やかしかい」

と、人は来ないのにガキが来たことに腹を立てたのか態度が悪い。


「見ていってもいいですか?」

と聞くと、勝手にしろと言われたので勝手に見ることにした。


「む」

ゼイユさんは横で僕と一緒に商品を見ていると、商品に違和感を持ったらしい。


「すいません。冷やかしでした」

と平謝りし、僕を連れて、露店を離れた



「まだ見てたんですけど・・・」

僕はまだ全部見れていないのに店を離されたことを疑問に思っていた。


「あのお店。売っているものは全部使い物にならないガラクタですよ。武器ならエレナさんに作ってもらうのがいいですよ」

ちょっとため息をつくゼイユさん。


相当並んでいる品が悪いようだ。

「あの店の人がロクな商品を売っていないことぐらい知ってますよ。」

「おや。そうでしたか」

意外そうに驚かれた。


前に孤児院にいた子が溜めたお小遣いで短剣を買ってたけど振ったら速攻刄が飛んでいっていた。


「まだあんな販売しているのか見てただけです」

「それは失礼しました」


それから数十分後ゼイユさんとケインが交代した。


「2時間ぐらい探検してどうだ?久々のハーレイは」

椅子に腰掛けているとケインが飲み物を買ってきてくれた。


僕は飲み物を受け取り、

「楽しいよ」


と答えた。


「そっか」

なんだかケインも嬉しそうだ


そういえば、孤児院に寄ってみたけど、ベールドはもう誰かに引き取られていた。

物好きな人もいるみたい。


「そういえばそろそろここを取り仕切っている貴族の子が見合いをするらしいぞ」

「へぇ〜」

ケインはたまにどこからかそういう情報を手に入れてくる。


ケインとは談笑で終わってしまった。

と言っても僕ももうすることがないので1時間アリスさんと談笑ででもしようかと考えていると、


「やめてください!」

アリスさんの声が近くで聞こえた。


「なんだなんだ?」

ケインは呆れ気味で、立ち上がって辺りの様子を見る。


「人だかりできてるしあっちか」


僕とケインはアリスさんの方へ向かった。


「アリスさーん!」

人混みを掻き分け騒ぎを見にきてみると、


アリスさんが酔っ払いの大柄なおじさん3人に絡まれていた。


「いいじゃんか〜!女がいた方が酒が進むんだよ」

何やらいい雰囲気ではなさそうだ。


「いやです・・・!」

腕を掴まれ必死にもがいている。


「すまないけど、この子は俺の連れなんでね」

ケインが男の手を払い、間に入る。


「知るか!」

男らは腰に携えていた剣を抜いた。


「おーおー。情けないねぇ」

ケインは火に油を注いだ。


ケインの行動に腹をて、3人衆は同時に攻撃を仕掛ける____。


ケインなら3対1でも勝つだろうがあんまり目立つと良くないよね。


僕は土初級魔術《大地操作》で3人衆の足元を崩し、即席の落とし穴を作った。


「な!??」

落ちた本人らは何が起こっているのか分からず、ただ茫然と上にいる僕らを眺めていた。


「・・・やってくれたなショウ」

ケインは大きくため息をついた。


「え?」

僕が状況を解らないでいると、周りにいた人々がザワザワしていた。


「・・・あの少年何者だ?!無詠唱で魔術を行使するなんて」

「この国で無詠唱を行使できるって言ったら"アクレシア家の当主様"しかいないのに・・・」


僕は理解した。

この街は魔術師の集まりだ。

無詠唱を扱える人はそうそういない。


そんな中、僕は街中出堂々と、それを行使してしまったのだ。


「・・・坊主!名前は!!?」

周りの魔術師がグイグイと迫ってくる。


「え・・・と」

僕がケインらに助けを求めると、アリスさんとケインはニコッと笑い、転移魔法シールを使ってくれた。


ひと足さきに館へ帰ってきた。


それにしても転移魔法シール使うたびに白い光に包まれるから結構眩しい。

「しばらくはハーレイに行けないな」

と、ちょっと迷惑をかけてしまったらしい。


あんまり今度から目立たないようにしよう。



_______


「報告です。当主様と同じ無詠唱魔術を扱う少年が街中で確認されました。

 我々が現場に赴いたといころ、おそらく土初級魔術《大地操作》にて抉った痕跡が見つけられました。」


ハーレイを取り仕切る貴族 アクレシア。

その当主 ウェイド・アクレシアは報告に来た騎士を睨んだ。


「この俺ですら無詠唱ができるようになるまで莫大な時間をかけたというのに。少年が使っただと?」

騎士はその圧に思わず怯んだ。


「は・・・はい。周りにいた魔術師とその少年の被害を受けたという3人など大人数の目撃情報が出ています」

「その少年の特徴は?」


ウェイドは執筆の手を止め、顎に手をやり、考える。


「ろ・・・ローブを着用しており、ちゃんとした姿は確認できなかったそうですが、銀髪の少年と聞いております」


「・・・その少年を養子にしよう探せ」

「え・・・いや・・・しかし!」

反論しようとした騎士を睨み、「探せと言っている」

と返す。


もちろん。アクレシア家に反感を買えば生きていくことはできないとまでされている。

騎士は言いかけた反論を飲み込み、非礼を詫びて出ていった。


「まだあそこにいれば簡単だったのだがな・・・」

そうウェイドは呟き、執筆を再開した_____。

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