表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/42

第三十六話 金の亡者編エピローグ

金の亡者編、完結です。

 ウェルス商店街の人々から押収した魔道具は、どれも手に入れるのに大金を払う必要のある一品ばかりでだった。


 とはいえ、帝国時代では、腐るほど溢れていた戦闘用の魔道具だ。だが、魔王との戦争で使い果たした今は、中々お目にかかれない貴重品。


「商店街の彼らのバックにいる組織の経済力は、少なくとも王宮以上であることに間違いない」


 回収した魔道具を、冷静に一つずつ仕分けしていくルドミル。

 そこには、アイラやリタがエレナからドレスを使うために移動した、世界に9つしか出回っていないポーションの瓶もあった。

 使用されたハズの瓶の中には、再び透明な液体が入っている。

 使用後、時間の経過と共に、中のポーションが回復する使用だ。

 何回でも使えて、更にこのポーションは、誰かが使用した魔法をそっくりそのままコピーする事が出来る。


 コピーしたのは、物体転移の青。それも魔力を最大で出力している。金の亡者達は、突然この魔方陣で現れ、そして突然この魔方陣で消えた。

 

 非情に短時間での犯行を行うことで、証拠も非情に少なく、またドレッドに情報が入ったときにはもう、その場から消え失せている。


 魔方陣の場所も、広い町のどこに展開されたか分からないため、ドレッドの探知魔法を使ったところで、街中歩き回って突き止めるのに、どれだけの時間がかかるのか。


「良い計画だ。短時間で女王への批判、テロ行為、そして商人達の物資の調達を行っている。摩擦病の薬で後を消し、痕跡も残さない……帝国時代のやり口に似ている」


 ルドミルは瓶の蓋を開けると、ブツブツと呟きながら、部屋の地面にポーションを垂らす。


「発動しない……まじか」


 らしくない呟きをしたルドミルは、頭を抱えながら思考を巡らせる。


 元々魔方陣が展開できた場合、ドレッドにその魔方陣を解析して貰い、誰の魔法をコピーしているのかを突き止める手はずだった。


 だが、既にポーションにコピーされた魔方陣は消えてしまっている。


 この魔道具は、コピー元の術者の意思で、コピーを解除する事が出来る。


「ウェルス商店街の人々が王宮に捕まったことを知り、解除した……それを知ることが出来た者」


 ウェルス商店街の人々がテロ組織、金の亡者であったことを、国民は知らない。

 知っているのは、ウェルス商店街のバックにいた組織、もしくは王宮。


「可能性があるなら、張って見るべきか……」


 彼らのもたらした問題は山積みだ。


 そして、ルドミルがうろたえる道具がもう一つ。


「確か、彼らは銃と……」


 見た目に反して重量のある鉄塊に、ルドミルは目を光らせる。


「(一体どういうことだ。いくら調べても魔方陣が展開された痕跡はない。魔力を一切使わず、自然的な仕組みのみで、ミルヴァを戦闘不能にする威力……)」


 ルドミルは一つ一つ丁寧に、自分がどこを触ったのかまめにメモを取りながら分解していく。

 だが、出てきたのはミルヴァの腹を貫いた鉄の玉含めた計6つと、謎の黒い粉。

 

「これだけ精巧で緻密な物、一体誰が作ったんだ」


 ルドミルは銃を机の上に置くと、肘をついて額に手を当てながら呟いた。


「女王様はまた、ドレスを渡してしまわれた……商店街の問題を収める手としては、確かに最善だ。彼らが欲していたものなのだから。だが……全く、先が読めない」


 ルドミルは、傍らに置いてあった飲みかけの酒をぐいっと飲み干し、虚ろな目で外を見て言った。


「今のうちに……寝るか」


 今回の件に関する報告書にちらっと目を落とすと、ルドミルは机に突っ伏した。


 その3秒後、ルドミルのいびきが、無音の部屋を駆け巡った。


ストックが切れてきました……更新頻度下がるかもしれません。見てる方いましたらすみません。

え?三連休最終日?何それおいしいの?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ