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ちびっ子転生者は手に負えないッ!Returns 〜精霊女王がピンチらから聖獣と一緒にちゅどーん!しゅりゅ〜  作者: 撫羽
第3章 あんしゅてぃのしゅ大公国ら!

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65/220

65ー食べていいのか?

 ハルが辿々しい喋り方で、前世の事を話そうとしている。


「映画とかぁどりゃまとかぁ、いりょいりょら」

「よく分からないわね」

「ハルの前の生の事か?」

「しょうら」

「ほう、こことは偉く違っていそうだな」

「魔法がないかりゃな」

「ないのか?」

「魔法じゃなくて、科学が発展してんら」

「ふむ、分からんな。魔法の代わりに便利な物があると言うことか?」

「しょうしょう。じーちゃんしょうら」


 長老、ハルのあの説明でよく理解できたものだ。


「さあ、皆さん。食べましょう。さっき買ってきたばかりのチーズで作ったグラタンですよ」

「やっちゃ! いたらき」


 トロットロに溶けたチーズがたっぷりと乗ったグラタンだ。ミートソースのグラタンか?

 ハルのほっぺにソースがつくのは決定事項だ。


「んめッ!」

「このチーズとっても美味しいわね」

「アヴィー、カペルチーズだ」

「作りたてですよ」

「まあ、それは美味しいわね」

「熟成タイプも頂いてきましたからね」

「いりょいりょありゅんらな」


 ハルちゃん、ほっぺがとんでもない事になっているぞ。それは、チーズとミートソースのコラボか?


「ひぽも食べりぇたりゃいいのにな」

「ハルちゃん、ひぽ?」

「アヴィー先生、おばばさまのとこにいたカバの精霊獣だ。ヒポポっていうんだ」

「まあ! 精霊獣なんて聞いた事がないわ! リヒトにも見えるの?」

「おう、ヒポポは俺達に見える様にしてくれてるらしい」

「なにかしら? よく分からないわね」

「まあ、アヴィー。ヒポポを見てみるか?」

「ええ! 見たいわ!」

「ハル」

「ん、ひぽ」


 ハルの亜空間からのっそりと顔を出すヒポポ。


「ぶも」

「ひぽ、おりぇのばーちゃんら」

「ぶもも」


 頭を上下に揺らしている。アヴィー先生に挨拶でもしているのだろうか。


「まあ! あなたがヒポポなの!?」

「ぶもッ」


 やっと全身を出したヒポポ。不思議そうな顔をしている。


「ひぽ、食べりゅか?」


 ハルが、グラタンを一口ヒポポの前に出す。

 クンクンと匂いを嗅いでいたヒポポが、あーんと大きなお口を開けてパクッと食べた。


「ハル、ヒポポが食べてもいいのか?」

「じーちゃん、知りゃねー」


 おいおい、それは大丈夫なのか? 食べたヒポポが一鳴きした。


「ぶもッ」

「らろ? りゅしかのめしはうまいんら」


 おや、美味しかったそうだ。明らかに喜んでいる。まだ欲しいとハルに鼻先を擦り付けているぞ。お尻の葉っぱもヒラヒラと揺れている。


「アハハハ。ひぽ、待って」

「長老、美味かったらしいぞ」

「リヒト、ワシは知らんぞ。食べても良いのか?」

「いいんじゃない? コハルちゃんもそうだけど、食べなくても大丈夫だけど食べても良いって感じじゃないかしら?」


 コハルも本来食べる必要はない。が、毎食しっかりと食べている。

 今も自分のグラタンに夢中だ。ほっぺが膨らんでいる。


「あたしは食べるわよ。食べなきゃ死んじゃうわ」

「シュシュはまだピヨピヨだからなのれす」

「やだ、コハル先輩。だからそれは止めて」


 シュシュは必要らしい。大きくなって食べているからシュシュの皿だけ皆よりずっと大きい。


「凄いわね、精霊獣なんて。足が6本もあるのね。あら、背中に翼があるじゃない。尻尾の葉っぱは何かしら?」


 アヴィー先生が興味津々だ。研究者の顔になっているぞ。


「おばばしゃまがちゅれていっていいって」

「そう、おばば様が。良かったわね」

「ん! ひぽに乗りゅんら」

「まあ! 精霊獣に乗れるの?」

「しょうら」

「私も乗ってみたいわ!」


 さすがアヴィー先生だ。乗ってみたいときた。


「ハル、先に食べてしまいなさい。ヒポポ、食べますか?」


 ルシカが聞いた。


「ぶもぶも」


 うんうんと言っている様だ。ヒポポが頭を上下に動かしている。


「持ってきますね、待ってください」

「ねえ、長老。意思疎通ができるの?」

「ハルはヒポポの言っている事が分かるらしいぞ」

「使役していないのでしょう?」

「ああ、してないな」

「やっぱりハルちゃんは天才だわ!」


 それは曽祖母の欲目という奴だ。可愛い曾孫のハルだからな。


「ばーちゃんと一緒に食べりゅとうまいな!」

「ハルちゃん! 私も美味しいわ!」


 はいはい。さっさと食べてしまおう。

 食後のお茶をルシカとカエデが出している。ハルはもうお眠なのだろう。コクリコクリと身体が揺れている。


「あかんわ、ハルちゃんもう半分寝てるで」

「ハル、寝ましょう」

「ん、みーりぇ」


 ミーレに抱っこされてハルは寝室へ。シュシュがしっかり後を付いて行く。


「ぶも」

「あら、ヒポポも一緒に寝るの?」

「ぶもも」


 おやすみ、と言っているようだ。ヒポポもミーレの後を付いて行く。


「ふふふ、ハルちゃんの周りは賑やかね」

「アヴィー、ハルは本当に好かれるらしい」

「そうね、加護も持っているし」

「それより長老、次の精霊樹はどうすんだ?」

「リヒト、どうするって?」

「今度の精霊樹は街中らしいんだ。ヒポポを外に出さないといけないだろう? それにコハルもだ」

「ああ、そうだな」

「なに? ヒューマンに見られたくないという事かしら?」

「まあ、簡単に言うとそうなる」

「そんなの簡単じゃない」

「アヴィー、あれしかないか?」

「あれが1番手っ取り早いわよ」

「なんだ?」

「リヒト、国のシールドだ」


 エルヒューレ皇国のシールドという事だ。エルフ族の国、エルヒューレ皇国には国全体にシールドが張られている。その事を言っているんだ。


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