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ちびっ子転生者は手に負えないッ!Returns 〜精霊女王がピンチらから聖獣と一緒にちゅどーん!しゅりゅ〜  作者: 撫羽
第3章 あんしゅてぃのしゅ大公国ら!

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215/220

215ーよく戻った

「ハル、先に報告だ」

「ええー、おりぇいらねくねー?」

「精霊王にも会わないといかんだろう」

「ええー」

「ハル、僕は待っているのだぞ」

「うん、ふぃーれんか」


 ハルちゃんが直接精霊王に依頼されたのだろう。ハルがいらない訳がない。

 皇帝や皇后も同席して、城の中で一番近くに世界樹が見える部屋に揃ってやってきた。

 もちろん、ハルちゃんチーム揃ってだ。


「ハル、呼び掛けてくれるか?」


 皇帝が少し緊張気味にハルに声を掛ける。

 以前なら長老やリヒト達も緊張していたところなのだが、南東のベースで一緒に食事をした。

 その為、皆には緊張が伺えない。皆、自然体で待っている。

 ハルがトコトコと前に出て、世界樹に向かって声を掛ける。


「しぇいれいおー、帰ってきたじょ」


 と、ぶっきらぼうにハルが声を掛けると、部屋の中が白く光り出し光の粒子が集まり人型となった。

 おやおや? その人型が今日は二つあるぞ? と、いう事は。

 そこには、世界樹自身の精霊であり精霊王が立っていた。いや、宙に浮いていた。

 ハルと良く似た、エメラルドの様なグリーンが入ったゴールドの髪が輝きながらフワリと靡いている。

 その精霊王に寄り添うように、精霊女王が一緒にやって来た。

 腰まであるエメラルドグリーンが入ったゴールドの髪が、煌めきながら揺れている。宙に浮くその二人の姿は神々しく、淡く優しくそして力強く輝いている様だ。

 二人仲良く寄り添っている。


「ハルちゃん、お世話掛けちゃったわね」

「おー、どうってことねーじょ」


 ハルは変わらずポヨンポヨンの幼児体型で普通に立っているが、ハル以外の全員が跪いていた。


「皆、楽にしてほしい。此度は世話になってしまった」


 精霊王がそう声を掛けると、やっと皆顔を上げた。


「これは精霊王様!」


 皇帝だ。前回は精霊王を見る事が出来なかったのに、今回は見えているらしい。


「皇帝も世話を掛けた」

「ふふふ、お世話になっちゃったわね」


 相変わらず、精霊女王はのほほんとしている。これは、おおらかと言っても良いのか?


「ハルちゃん、有難う」

「気にしゅんな」

「ふふふ、また一緒に遊びましょうね」

「おー」


 また? 精霊女王にとっては、魔物の体内からの脱出は遊びのようなものだったのか?


「楽勝らったからな」

「そうね〜」

「すぺしゃるなのれす」


 確かに、スペシャルちゅどーん! と叫んでいた。どこがどうスペシャルなのだか。


「精霊女王が私達の魔力をコントロールしてくれている。だから皆に姿が見えているだろう?」

「そうなのですか? 私共が拝見できるのは有り難い事です」

「皇帝、そう気を張るな。気軽にしてくれてよい」

「有難うございます」


 精霊女王が無事に戻って、精霊王もホッとしたのだろう。以前とは違って表情が柔らかい。

 それに精霊王と精霊女王、この二人寄り添って仲睦まじい。


「ヒポポも有難う。態々、手助けしてくれたのね」

「ぶも」


 短い尻尾がヒョコヒョコと揺れている。

 そして、ハルちゃんは。


「ぶふへッ……」


 また小さな精霊達に囲まれていた。


「らから、なんも見えねー」


 ――ハル〜

 ――ハル〜、ありがとう!

 ――ハル〜、あそぼう〜!


「あらあら、みんな近寄り過ぎなのよ。ハルちゃんが埋もれちゃうわ。うふふ」


 精霊女王に言われて精霊達が離れると、ふぅ〜と息をつくハル。


「見ちゅかって、良かったじょ」

「ああ、ハル、長老、リヒト達も有難う」

「いえ、良い経験をさせて頂きましたぞ」

「長老、そう思ってくれるか?」

「はい、楽しい旅でした」

「そうか、長老の魔法には私も感心したがな」


 おや、知っているのか? 程々にと言われているのに、長老はいつもスルーして遠慮ない感じで魔法を使っていた事を。


「ワッハッハ。まあ、程々です」

「長老、よく言うよ」

「しかし長老は、まだまだ本気ではないだろうに」


 あれで、まだまだなのか?


「じーちゃんは、しゅげーかりゃな」


 と、ハルが自慢する。ハルにそう言われると、長老は嬉しそうに眉が下がる。

 可愛い曾孫に自分の事の様に自慢されるのは、さぞかし嬉しいのだろう。


「ハルちゃんとコハルちゃんの、ちゅどーん! は、最高だったわ」

「しょうらろ? ちゅどーん! は、ちゅえーんら」

「強いなのれす」


 ヒポポの頭に乗っているコハルまで胸を張っている。


「精霊王に返すなのれす」

「コハル、実か?」

「はいなのれす」

「コハルに預けておこう」


 この先コハルが見て、この場所は精霊樹が必要だと思ったら植えて欲しいと、精霊王が言った。


「また旅に出る事もあるだろう」

「ヒポポを送って行ったら、しばらくはゆっくりしますよ。」

「じーちゃん、おばばしゃまのとこれ、お泊りしてー」

「おう、そうだな」

「うしゃぎ狩るんら」

「アハハハ、兎か」


 ハルの大好物、ヒュージラビットだ。

 まだルシカが沢山持っているだろうに。


「毎日食べてー」

「アハハハ」

「ハルは可愛い。この世界に愛されている。ハル、よくこの世界に来てくれた。よく精霊女王を探し出してくれた。感謝するぞ」

「えへへ〜」


 おや、珍しくハルが照れている。


お読みいただき有難うございます!

不覚にも、昨日は投稿するのを忘れてしまいました!

申し訳ないです。

完結まで頑張ろう!

いつも有難うございます!

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