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ちびっ子転生者は手に負えないッ!Returns 〜精霊女王がピンチらから聖獣と一緒にちゅどーん!しゅりゅ〜  作者: 撫羽
第3章 あんしゅてぃのしゅ大公国ら!

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213/220

213ー一緒に帰る

「人の食べ物を食べたのも、何千年ぶりだろうか?」


 とは、精霊王の言葉。


「私は何百年か前に頂きましたわ」


 とは、精霊女王。


「ぶもぶも」


 これはヒポポ。この旅で初めて食べたけど、美味いんだ。とでも言っているのだろう。


「まあ、美味しいなら良かったわ」


 いいらしい。

 これはきっと、おばば様のところに帰っても一緒に食べるのだろう。

 おばば様は一人だから、賑やかになって良いかも知れない。おばば様なら、喜んでくれるだろう。


「美味しいものだな。ルシカ、本当に美味しい」

「それは、有難うございます」


 ルシカもこの状況に慣れてきた。普通に精霊王と話をしている。この料理は、どうこうと説明までしていたりする。


「うめーな」

「ハルちゃん、おかわりあるで」

「おー」

「カエデ、あたしもおかわり欲しいわ」

「シュシュ、食べんの早いな」


 ハルとカエデやシュシュもいつも通りだ。ミーレもいつも通りハルの隣に座っているし、イオスも気にせず食べている。

 コハルさんはどうした?


「こはりゅ、こりぇうめーじょ」

「美味しいなのれす」


 しっかり貰って食べていた。ほっぺが膨らんでいる。和やかな食事風景だ。


「信じらんない。ねぇねぇ、コニー。僕は夢を見ているのかな?」

「いえ、ソニル様。現実ですよ」


 ソニルはまだ、精霊王と精霊女王がいるこの状況が信じられないらしい。そりゃ、そうだ。

 ハル達がやって来るまで、精霊樹や精霊獣の存在を知らなかったし、見る事だってできなかったのだから。


「長老、私たちは先に戻る」


 と、まだ優雅に食事をしながら精霊王が言った。そりゃそうだろう。世界樹を離れてまでやって来ているのだから。


「え? 精霊王様、私はエルフ達と一緒に戻りたいですわ」


 やはり呑気な精霊女王。


「何を言っている。私と一緒に戻るぞ。皆心配している」

「えぇー、でもぉ」


 だってハルちゃんが可愛いしぃ。なんて言っている精霊女王。


「戻ったりゃまた会いに行くじょ」

「だって、ハルちゃ〜ん」


 どうやら、ハルのファンクラブ会員が増えたらしい。


「こりぇ、超うめー」

「ハルちゃん、どれや?」

「こりぇりゃ、トマトしょーしゅの肉」

「ハルちゃんは、トマトソース好きもんなぁ」

「うん、しゅき。らいしゅき」


 と、ほっぺにトマトソースがついている。


「ふふふ、ハルちゃんは可愛いわぁ〜」

「ハル、ほっぺ拭きましょう」

「ん、またちゅくけろな」


 いつもの事だ。こうして皆で食べると、より美味しいのだろう。


「長老達は転移か?」

「はい。大森林の各ベースには転移の魔法陣を置いておりますからな」

「長老なら、そんなものは必要ないだろう?」

「アハハハ、そうですな。しかし、他の者が移動するのに便利です」


 長老ほど、転移できる者はいない。だが、各ベースに転移できるだけで利便性は跳ね上がる。

 と、言ってもエルフしかそんな事はできない。いくら転移の魔法陣があったとしても、そこに魔力を流さないといけない。

 ヒューマン族やドワーフ族だと魔力量が足らない。逆にドラゴンだと、飛べるので必要ない。


「精霊女王、食べたら帰るぞ」

「はいは〜い、分かりましたぁ」


 おやおや、拗ねている。


「だってぇ、やっと出て来たのにもっと大森林の中にいたいわ」

「けろ、おりぇりゃも、じーちゃんの転移れ帰りゅじょ」

「そうなのね、ならいいわ」


 少しお転婆さんなのだろうか? 好奇心旺盛なのだろうか?


「それで精霊女王、全部の精霊樹を回れたのか?」

「いいえ、食べられちゃったから回れなかったわ。でも、大丈夫みたいだわ。ね、長老」

「精霊女王をお探しするのに、ワシ等が行ってきましたぞ」

「本当に手間を掛けた」


 そうそう、大陸の精霊樹を確認して、精霊樹の実を植えたりもした。

 

「ハル、有難う」

「いいじょ。元気れみちゅかって、よかったじょ」

「ハルちゃん、有難うね」

「おー」


 食事を終えて、精霊王と一緒に精霊女王が戻って行った。


「ハルちゃん、絶対に会いに来てちょうだいね〜!」


 と、精霊女王は最後まで言っていた。


「ハル、魔物の中で精霊女王は捕らわれていたのか?」

「じーちゃん、ちげー。おりぇとこはりゅが落ちたとこれ、寝てたんら」


 やっぱり呑気だ。少〜し眠ってしまったなんて程度ではないじゃないか。

 ハルとコハルが落ちても気付かなかったのか?


「起こしたんら。逃げりゅじょってな」

「アハハハ! そうなのか?」

「しょうら。ネムネムらったじょ」


 よく中から出てこられたものだ。


「しぇいれいじょうおーは、ちゅえーんら。きっと、自分れしゅぐに出りぇたんりゃ」

「そうなのか?」

「しょうら」


 ハルが言うには、ハルの『すべしゃるちゅどーん!』あれで魔物を突き破れたのも、先に精霊女王がその部分を削ぎ落としてくれたからだそうだ。

 だから、ハルでも簡単に破って出る事ができたのらしい。


「ならハルだけならヤバかったのか?」

「りひと、しょんな事もねー」


 どっちなんだ?


「こはりゅもいりゅしな。しゅぺしゃりゅらしな。よゆうら」

「余裕なのかよ」

「しょうら。しゅぺしゃりゅらからな。へへん」


 凄いだろう? と、言いたいらしい。コハルまで一緒に胸を張っている。


「スペシャルなのれす」


 はいはい。それでもみんな心配したんだ。


お読みいただき有難うございます!

多分、次で終われると思います!^^;

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