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ちびっ子転生者は手に負えないッ!Returns 〜精霊女王がピンチらから聖獣と一緒にちゅどーん!しゅりゅ〜  作者: 撫羽
第3章 あんしゅてぃのしゅ大公国ら!

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205/220

205ーすぺしゃる

「りゅしか、おやちゅら」

「ハル、起きましたか」


 シュシュに乗ってハルちゃんの登場。ハルが食堂に入って行くと、相変わらずルシカは調理場にいた。どこのベースに行っても、ルシカは料理をしている。

 ちゃんとシェフがいるのだけども。

 仲良くみんなのオヤツを作っている。


「きょうのおやちゅは何ら?」

「今日はアップルパイを作りましたよ」

「おおー!」

「ハルちゃん、アイス載せられるみたいやで」

「おおぉー!」


 そりゃ、載せる一択だろう。ハルは生クリームも好きだが、アイスはもっと好きだ。


「のしぇりゅじょ! いっぱいのしぇりゅ!」

「はいはい、そうやんなー」


 カエデがルシカの手伝いをしている。

 食堂に入ると自然にルシカの側に行く。

 ハルの世話をする時はミーレに、普段は師匠のようなイオスの側に。

 みんなに可愛がられて、カエデもどんどん明るく可愛くなっていく。

 

「カエデ、俺も」

「私も」

「あ、俺もアイス有りで」

「あたちもなのれす」

「ぶも?」


 リヒト、ミーレ、イオスにコハルだ。ぶも? と疑問形なのはヒポポ。

 アイスが何なのかを知らないらしい。

 長老とソニルもハルの部屋にいたはずだが、どこに行ったのだろう?


「うめーな」

「ハルちゃん、美味しいな」

「美味しいなのれす」

「ぶもー」

「うん、さっくさくでちゅめたいじょ」


 それはアイスを載せているから冷たいんだ。


「ぶぶもッ!?」


 ヒポポがアイスを食べて、小さな目を見開いている。冷たくて驚いたのかな?

 先にアイスだけ食べてしまった。気に入ったらしい。


「ハル、ほっぺに付いてますよ」

「いいんら、またちゅくかりゃな」

「アイスやもんな、そら付くわ」

「しょうしょう」


 なにが、そうそうなのだか。


「ルシカ、あたしアイスだけもっと欲しいわ」

「はいはい」


 シュシュは一口が大きい。もうアイスがなくなっている。

 アップルパイだってそれはハルの何倍だ? という大きさだ。


「りゅしか、おりぇもあいしゅほしーじょ」

「ハルは食べてからですよ」

「ハルちゃんまだあるやん」

「らってほしいんら」

「あんまり食べたらお腹壊すで」

「しょお?」

「そうやで。ハルちゃんはまだちびっ子やからな」

「かえれらって、ちびっこら」

「なんでやねん、カエデちゃんはもう大きいっちゅうねん」


 賑やかなハルちゃんチームだ。

 ハルのほっぺにアイスが付いている。生クリームもそうだが、高確率でほっぺに付ける。

 大きなお口を開けて食べているのに、どうしてだ?


「らって、もっとお口いっぱいにしてーんら」


 いっぱい頬張りたいらしい。

 モグモグとお口を尖らせて食べている。コハルさんのほっぺも膨れている。


「ぶも」

「おや、おかわりですか?」

「ぶもも」

「はいはい」


 ヒポポも最初は食べなかったのに、それが今では何でもよく食べる。

 これは、おばば様の元に帰った後に大変ではないか? おばば様と仲良く食事をしてほしいものだ。


「それで、長老はどうした?」

「じーちゃんは、しょにりゅしゃんとろっか行ったじょ」

「そうなのか?」

「しょうら。おきたりゃ目の前にいたけろな」

「目の前か?」

「しょう。ありぇはらめら」

「ふふふ」


 ミーレが笑っている。ハルが眠っている間に、長老とソニルが何をしていたのかを知っているから。


「ハルちゃんの事が可愛くて仕方ないねんて」

「おりぇもじーちゃん、しゅきらじょ。けろ、あんな事はしねー」


 どんな事だと思っているのか。ただハルの寝顔をニヤニヤと見ているだけなのだが。


「あんまな、みりゃりぇたくねーよな」

「ハルちゃん、分かってんの?」

「かえれ、そりゃわかりゅじょ」


 なんだ、分かっていたのか?


「けど、今日はソニルさんの方が酷かったやんな。ミーレ姐さん」

「そうね、ふふふ。二人共一緒よ」

「え、しょにりゅしゃんもか?」

「そうやで」

「ええー……」


 きっと長老はいつもの事なのだろう。だからハルも敢えて何も言わない。

 だが、まさかソニルもそうだとは思わなかったらしい。

 そこにやって来た、今話題になっていた二人だ。


「今日は何だ?」

「香ばしい良い匂いがする~」


 長老とソニルだ。


「じーちゃん、あっぷりゅぱいら。あいしゅちゅきらじょ。しゅぺしゃりゅら」

「アハハハ、スペシャルなのか。ルシカ、ワシももらおう」

「僕も~」


 何もなかった様に話すハルは、大人か?


「長老、それで明日はどこまで行くんだ?」

「ああ、それをソニルと話していたんだ」


 二人で相談していたらしい。

 何故かと言うと、その場所は。


「谷間になっている場所なんだよ。一番底にあるんだ」


 ソニルが薬草が生息している場所だと言っていたそこは、ハルの前世で言うと断層なのかも知れない。

 大森林の中で、地面が割れたのかと思えるような谷間がある。

 そこを降りて行くと、広くなっている場所がありその中央らしい。

 樹々がそこだけ避けて生えているかの様に、薬草だけの場所があるのだそうだ。


「普通の馬だと降りられないよ。ユニコーンで飛んで行かなきゃ」

「そんな場所なのか?」

「そうなんだ。僕達もそこに生息している薬草が必要な時しか行かないし」


 ユニコーンで行けるのなら問題はないだろう。


「え? あたしどうすんの?」

「シュシュは小さくなるか?」

「そうなの? 降りられないかしら?」

「シュシュ、無理だよ。足場がないんだから」

「そうなの? どんな場所なのかしら、楽しみだわ」


 そうだった。シュシュは色んな景色を見るのが好きだと以前話していた。


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