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ちびっ子転生者は手に負えないッ!Returns 〜精霊女王がピンチらから聖獣と一緒にちゅどーん!しゅりゅ〜  作者: 撫羽
第3章 あんしゅてぃのしゅ大公国ら!

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202/220

202ー南東の遺跡

 翌日、南東のベースへと転移した一行。

 そこでは、ソニルが待ち受けていた。


「ハルちゃ~ん! 会いたかったよ~!」


 と、両手を挙げて駆け寄ってくる。なんだかノリが、ハルちゃんのファンクラブ会員みたいだぞ。


「あ、しょにりゅしゃんら」


 そのソニルにヒョイと抱き上げられ、クルクルと回る。

 これは、あれだ。フィーリス殿下と同じパターンだ。


「とぉッ!」


 案の定、ハルのへなちょこパンチが炸裂した。


「いたぁ~いぃ!」

「しょにりゅしゃん、くりゅくりゅまわりゅかりゃりゃ」


 ハルのへなちょこパンチが炸裂する基準は、クルクルと回る事らしい。

 そんな事にはへこたれないソニル。


「ハル、元気そうだね」

「うん、しょにりゅしゃんもら」

「元気だよ~!」


 そしてまた抱き上げ回ろうとする。が、ギリ止まった。覚えていたらしい。


「ソニル、相変わらずウザイな」

「リヒト、酷いッ!」

「リヒト様、長老、お久しぶりです」


 ソニルの従者、コニーだ。

 昨日までいた南西のベースの管理者シアルの従者、ロニーの兄だ。

 二人共、落ち着いている。どちらも従者の方が、しっかりしていそうだ。


「早速行くの? 行っちゃう?」

「ソニル、一緒に行くつもりかよ」

「そんなの行くに決まっているじゃん!」


 ああ、やはりここでも同行するらしい。

 エルフ族は皆見たいんだ。

 見る事ができないとしても、精霊樹と精霊獣なんて気になって仕方がないらしい。


「ねえ、長老。僕達は見る事ができないんでしょう?」

「まあ、そうなんだが」

「こはりゅ」

「はいなのれす」


 ハルの亜空間から早速ポポンと出て来たコハルさん。張り切っている。

 今回は大活躍だ。


「何、なぁに? コハルちゃんが関係あるの?」

「みたいれすか?」

「当たり前じゃない! 見られるものなら、見たい!」


 相変わらずテンションが高い。ハルはちびっ子なのに、テンション低めだからちょっぴり引いてしまう。


「こはりゅ、いいか?」

「はいなのれす」


 そう言って、コハルがソニルの額にプニッと手を当てた。コニーにもだ。プニップニッ。


「なに? これでどうなるの?」

「みえりゅように、なりゅんら」

「そうなの!?」

「はいなのれす。今日だけなのれす」

「行こう! 長老、早く行こう!」


 はいはい、一人で賑やかだ。

 さっさと遺跡に移動してきた一行。その遺跡でも、南西の遺跡にあった精霊樹と同じ様に遺跡の中央に3本立っていた。

 キラキラと光ながら、幹もしっかりしていて葉も艶々としている。

 

「えぇッ!? なんで!? あんなのなかったよ!?」

「らから、しぇいれいじゅら」

「あれがそうなの? キラッキラしてるじゃん!」

「げんきらな、こはりゅ」

「ここも元気なのれす」


 ここもヒールや、ピュリフィケーションは必要ないようだ。


「ひぽ」


 と、ヒポポを呼び出す。また亜空間からお顔だけを出すヒポポ。


「ぶも」


 どうした? 最近すんなりと出て来ない。


「ぶもも」

「しょうか?」

「ぶも」


 何やらハルに訴えている。


「ハル、ヒポポは何て言ってんだ?」

「こはりゅがいちゅもさきにでりゅって」

「アハハハ、そりゃ仕方ねーだろう」

「ちょ、ちょ、ちょっと待って!」

「しょにりゅしゃん、ろーした?」

「それ! そのカバさん!?」

「ああ、ヒポポだ。精霊獣だぞ。本当は見えないんだ」

「そうなの!?」


 ソニルがヒポポに、にゅっと手を出した。頭を撫でようとしたらしい。


「ぶも」


 パクッとヒポポがソニルの手を噛んだ。いや、咥えた。これは噛んではいない。

 そして、もっちゃもっちゃとお口を動かしている。


「アハハハ! 擽ったいよー!」


 甘噛みか? 食べられているぞ?


「ヒポポっていうんだね。僕はソニルだ。よろしくね!」

「ぶも」


 おう、手がベットベトだ。


「精霊獣かぁ。足が6本もあるんだ。それに、羽があるんだね。尻尾が可愛いぃ~」

「ぶもも」


 ヒポポまで少し腰が引けている。ソニルはグイグイいくからな。

 恐るべし、コミュニケーションモンスター。


「ひぽ、いいかりゃよびらしてくりぇ」

「ぶも」


 ヒポポがハルに言われて、のっしのっしと前に出る。


「何? なぁにぃ? まだ何かあるの?」

「ひぽが、しぇいれいじゅうをよびらすんら」

「え? まだ出てくるの?」

「いっぱいれてくりゅじょ」

「えぇー! 楽しみぃー!」


 その場で小躍りしている。ソニル、少し落ち着こう。

 そんな事はスルーして、ヒポポが精霊獣を呼び出す。


「ぶもぉ」


 ブワッと出てきた、沢山の精霊獣。

 トンボか? いや、良く見ると蝶と同じ様に、人型でトンボの様な羽が付いている。

 羽が虹色に光輝いている。頭には触覚があり、その間に小さな角がある。背中の羽の付け根に小さな葉っぱがついている。お尻に当たる部分にも小さな葉っぱが2対。

 この葉っぱは精霊獣の標準装備らしい。

 一斉に出て来て、しかもみんなハルを目指す。どうしてだ? やはり、世界樹の加護が原因なのか?


「げんきらな~!」


 またハルちゃん、油断していると前が見えなくなる位にくっつかれるぞ。


「ぶぶぶッ」


 ほら、言わんこっちゃない。


「前がみえねー」

「ぶもぶも」


 ヒポポが助けに入った。いつもハルはこうなる。精霊関係には好かれるらしい。

 長老が言うには、ハルの加護に関係するらしいのだが。

 

「とぉんぼぉのめぇがぁねぇは みじゅいりょめぇがぁねぇ~」


 また歌っている。お手々を広げてパタパタ動かしながら、ついでにお尻もヒョコヒョコと振っていたりする。

 最近、お歌を歌うのが当たり前になってきた。

 先に進もう。


お読みいただき有難うございます!

いつも感想を有難うございます!

11月まで少し立て込むので、お返事できないかも知れません。

ですが、ちゃんと読ませて頂いてます。

申し訳ありませんが、ご了承ください。m(_ _)m

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