霊能者黒木13
part13
「で、ケルちゃん、何が起こったのかはばっちりわかったんだよね?」
《はい、後気になるのは黒木ちゃんが自分で謎解きシーンをやりたがるか否かくらいですよ》
「やりたがったら譲ってあげるんだ…」
黒木ちゃんのこのチームにおける役割は、事件を引き寄せる誘蛾灯兼(本人が望めば)謎解き役らしい
《黒木ちゃんはああ見えて説明とかは割と得意なので聞き応えはありますよ?》
「でもその真相、黒木ちゃんが明かしたやつじゃないじゃん」
とことんデコイというか、道化の役割な気がする
「おい、何を話してるんだ?」
「あ、黒木ちゃん、やっとウィンナーへの興味に事件への興味が勝ったんだね」
「俺の名前が聞こえたからな」
だと思った
「で、謎解きか?俺はやらないからな」
「あ、やんないんだ」
「うん、殺人犯が相手だと危ないから」
そこは…そこは堅実なんだね…
「お前やれよ、助手だろ」
「いいけど…いいけどね?まぁね?こう見えてやっぱり元警官ですしー?」
しまった、謎解きが怖くて探偵役から逃げるというのがあまりにもカッコ悪かったのでとっさに見栄を張ってしまった。
《あ、今回の事件に限っては多分探偵役は秋田さんじゃない方がいいですね、黒木ちゃんがやらないなら私がやりますよ》
「え?」
新参者は経験を積んでからということだろうか
《いや、そういうわけじゃないんですけどー、まぁ聞けばわかりますよ、この事件には『特別な事情』があるんです》
「その事情とは…?」
ごくり…
「お客さまー、会計の準備が済みましたのでこちらへ
お越しくださーい」
「あ、ごめんなさーい」
《あのー、いいところだったのに話を切らないでくれます?ていうか電話しながらレジに並ぶの普通にやめてください》




