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森に響く絶叫

 『レスニア』の街を北に向かって出発する。先にあるのはエルフの統治する国『リュエリア』、その国の多くは森に覆われている。首都までにもいくつかの村はあるらしいので、そこをたどっていく旅になるだろう。

「エイレスの村は避けるとして、どの辺り?」

「ここからだと首都より北になるので、気にしなくて大丈夫です」

 レイラが代読してくれた。すっかりフェネから役割が変わったようだ。

 街道は徐々に森の中を通る道になっていく。視界はあまりないが、空気は清涼感があって清々しい。カンプランからレスニアに抜ける時よりは、道があって邪魔になるようなツタもない。

 多少の魔物は出るらしいが、そこまでの危険は無さそうだ。


「まあ、のどかじゃな」

 木漏れ日の中を進むが緊張感も薄れていく。行き交う人もまばらで、騒動とは無縁そうに見える。

「セラド、それはフラグか?」

「フラグ?」

「言霊でもいいけど、あえて口にすることで、逆の結果を招くというか……」

 元々はゲームでイベントを発生させる為の条件とかだが、通じないだろうしな。説明しようとすると困ってしまった。


 ギャアアアア!

 俺の困惑を断ち切るかのように、森の中から絶叫が響いてきた。

「こういうことだよ」

「むう、ワシのせいなのか」

 などと言葉を交わしながら、俺達は森の中へと入っていった。

 俺達が駆けつける間にも何度かの絶叫があり、フェネが耳を押さえる程の声だった。

 現場に到着すると、エルフが地面に屈んで何かをしていた。絶叫を上げた者は見あたらない。争った形跡すら何もなかった。

 こちらに気づいたエルフがこちらに向かって叫ぶ。

「あんたら、ここは危険だから離れろよ~」

 危険という割には切迫した様子もない。地面から生えたロープを持って、森の中へと入っていく。

「む、マンドラゴラか。まずい、耳を塞いで離れるのじゃ!」

 セラドの言葉に首を傾げていると、皆が慌てて走り出したので追いかける。

 ギィヤアアアアァァァァ!

 声が音の波だと実感できるほどの絶叫。体にビリビリと振動が伝わっている。耳はほとんど聞こえなくなり、頭痛が激しい。

 セラドがそんな俺へと、治癒術を施して症状が緩和した。

「聞こえるかの?」

「あ、ああ」

「あれはマンドラゴラの収穫じゃな。事件ではなかったようじゃ。とりあえず、離れた方が良かろう」

 フェネ達もやや血の気が失せた顔で街道へと歩いていく。


「マンドラゴラは植物じゃが、地面から引き抜くときに、大きな声を出すのじゃ。それをまともに聴くと、精神をやられて下手をすると死んでしまう。ゆえに長いロープを用いて、防護魔法を掛けた上で引き抜くのじゃ」

「そ、そんなものがあるのか」

 治癒してもらったが、耳鳴りが起こっているかのような違和感が残っている。

「そこまでして収穫するものなのか」

「まあ様々な効能があって、薬品の素材として重宝されるからのう」

「せめて街道に聞こえない位置で栽培して欲しいところだな」

「それはそうですね」

 人一倍耳の良いフェネはかなりダメージを受けている。セラドが癒した後も血色は悪かった。

「少し休むか?」

「そこまでではありませんし、ここで休んでも落ち着きませんし」

 まだ遠くから絶叫が聞こえるようだった。

 それからも歩き続けても次の村にはたどり着かず、ラミアの宿へと戻ってゆっくりと休んだ。

ね、ネタが繋がらない……。

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