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「なんだお前、大人しく見てれば良かったもももM――ッ!?!」
ワープが緑頭を担ぎ上げ、背中から地面に叩き落とした。緑頭、動かなくなる。
見ていた赤頭が反射的に動いた。実の刃物、ナイフを光らせ、ものも言わず突き刺してくる。
ワープ――
腕に腕を絡めて一瞬で関節を締め上げる。ナイフが落ちる。蹴って遠くにやる。同時に、ミシッ、と音して、堪らず赤頭が悲鳴をあげる。瞬間、力の逃げ道を作って、クッ、と浮かびあげてから落とし、タイミングよく膝を土手っ腹にめり込ませた。これも悶絶である――
残るは一人。
「へえぇボヤ顔……て、ボヤ顔? 何だか今、ピントの合った顔してるぜ?」
二人を秒殺されながらも、余裕の立ち姿だった。この金頭は、“使える”と見た方がいいだろう――て。
「――なんで俺、こんなこと考えてんだろう」その可笑しさに――
ここに来てワープ、フッ、と笑ってしまう。辺りに素早く目を走らせて――
「なるほど、確かにここは、“俺”の出番で間違いない……」
と、口にする。そう――
その口調には、荒事に関する絶対的な自信が現れていたのだった!
二人の間の空気が緊張する。そのときだ――
遠くから、人の声が聞こえ、近づいてきたのである。
観光客だった。
第三者の観光客の団体だった。
「つ……!」
嗚呼――!
先ほどは、人気がない観光スポットと言ってしまって申し訳ない! だが反省する間もなかった。今はまずかった。警察ざたになったら、こっちの目論見が全てお釈迦にされてしまう――!
「ワープ……」
裸で縮こまっていたドールが声をかけてくる。顔を向けると――
「マジでピントが合ってる顔になってる。キミはほんとうにワープなの?」
「って、いま話題にすることかよ!?」
「はっきりさせたい」
「――そう感じるのも当然だ。俺は、自分自身をトレードしたんだから。今のこの俺は、一時的にせよ、ただ一人の、それも“戦士”と呼ばれる存在だ」
「来るわ――!」リューシィが悲鳴のような警告を発する。
「了解した」
ドールが頷いて――
ピュンッ。
全員まるごとTTして、現在から待避したのだった。




