表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/65

45

 道路わきに、『工事中通行止め』の看板が立っている。

「……旅神さまも、意地が悪い」

 後ろからの、(何かのアニメの声をマネた?)ドールの声。ついで普通の声で、

「どうする? トレードする?」

 と気楽に聞いてくる。

 ワープはすぐに答えた。「いいや……」

 ここまで来て、さすがに思うところがあったのだ。

「きみのTT以降、せっかくここまで真っ当に来たんだ。今のままで、なんとかしたい……」

「だよなー」

 二人揃ってパムホを拡張させる。


挿絵(By みてみん)


「県道44号を経由するしかないね……」

「そう。こっから約100メートル南下したら県道に至る。県道を西進約200mで、田んぼ道に右折。そのまま北進すれば、約250m、突き当りでルートに再合流だ。楽勝だな」

 ドール、続けて、

「ただ、田んぼに右折をしそこなうと、進んだ先でギリギリアウトだ。これだけ注意!」

「うんうん……」

「じゃあ、ゴーだ!」そしてついにその瞬間が訪れる――

 ドールが自然に、こう声に出していたのだった。


「行こうぜワープ!」


 これもまた、自然な反射だった――


「まかせてドール!」


 その瞬間――!


 二人同時に、気づいて――パッと顔を赤らめて――!


 慌てて、わざとらしく元気な声だして、パンパンと軽く叩きあって――

 そろって笑い声あげて――!


 充実感だった。


 幸福感だった。


 そして、二人――


「イェイ!」「ヤーハーッ!」

 かけ声あげて、スクーターを走らせたのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ