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というわけで――
1時間39分前の世界にて、ゲーム再開だ。
まずは森の中から国道485号に出る。
進行方向むかって左手に流れる細い小路川を、最初の橋で、川の左岸に移動する。うかうかと国道に乗りっぱなしだと、気づかぬ内にゾーンアウトだから、これは良い判断だと思われた。
川に沿いながらスクーターを走らせると、やがて広がる田んぼと青空。実に広々として気持ちいい。
那久路川と合流する地点にて一時停止した。小路川、那久路川はここで合流して、このさき重栖川に流れ込むのだけど、残念ながら、このまま川沿いの道は進めない。
マップのとおり、ほんのちょっとではあるが、アウトしてしまうからだ。
かといって、他に道はない……。
……というわけでもなく。(笑)
これも、グッドマップではなく、国土地理院のマップで確かめると、那久路川を少しだけ遡れば、山の際に沿った小道が先へと延びていることが知れるのだった。
当然、そこを進む。
これがたいしたガタゴト道で、この区間の約500mは、降車して押し歩いた。
やがて、(田んぼの中とは言え)舗装道路となり、再び乗車、発進する。熱い空気が、それでも汗だらけの体に心地よく吹き流れた。
途中、何度か迷いながらも、ドールのナビにて無事に、県道44号に到達。
広い道を、左手に重栖川を見ながら快走した。
ただしこれも、うかうかと県道に乗りっぱなしだと、気づかぬ内にゾーンアウトだ。
途中、直進気味に右に折れなければならず、そこの所だけ、これはドール共々、細心の注意を払って進行に成功したのだった。
松の木が印象的な町役場・五箇支所前を無事に通過。順調――
ああ――!
なんてステキな走行なのだろう!
黒線が二人の実走ログ。(実際は表示されない)
ここまで来たら、意識する。
ゴールのことを!
ここまで来たら、あとはもう、ゴールまで一本道どうぜんだった。
山際の小道へ右折! ここは一直線……というところで。
通行止め、なのだった。




