トントとの買い物
ガルドスの市場は相変わらず賑わっている。トントとふたりで買い物に行くことにした。盗賊がもっていた毛皮や宝石があったので、それを売って何かを買おう。まずは、本かな。ここの世界についての歴史を知る必要があるから。
本屋に着くと「これなんかいいんじゃないですか?」とトントは言った。これはガルドスを含めたこの世界にある、三つの大陸と十数の国についての歴史書だ。これなら役に立つだろう。僕だけ買ってるとトントに申し訳ないから「トントは何か買わないの?」と聞くと
「僕は杖が欲しいです。なんといっても、ガルドスが位置する地方は仙年樹という杖の高級素材が名産で高品質の杖も売っていますから。」と嬉しそうに答えた。残っているお金はたくさんあるので、いい杖が買えそうだ。武器屋へ行くと、高級な杖を買い、トントは嬉しそうだ。
「あなたは剣というよりも、弓矢のほうが合いそうですね。弓を買ってみるのはどうですか?」と彼は上機嫌で言う。
「そうだね、僕はそんなに力に自信ないしな。それに、エレンが剣の腕が一流ということがわかったから、剣士は必要なさそうだしね。そうしようか。」と僕が言うと、彼は弓矢を探してきてくれた。
「こんなのどうかな 」とトントが持って来たのは見るからに重そうな弓矢だった。
「なんか、それ重そうだね。僕につかえるかな?」
「これは見た目よりもずっと軽いです。仙年樹と龍の髭でできているんですよ。持ってみて下さい。」と僕に弓矢を渡してきた、ほんとだこれは軽い、持っている剣よりも軽いや。そうして、この弓矢を買ってさらにエレンのために剣を買うとエレンのもとへ帰ることにした。
エレンのところへ戻ると、驚いたことにエレンはガルドス王国の兵隊に取り囲まれていた。




