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界渡りの物語  作者: 九重
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界渡り

『界渡り』は高等種族である。


頑健で長命、その能力はどの生命体よりも優れている。


この種族が他の生命体の頂点に立てない唯一にして最大の理由は、彼ら個々のテリトリーの広さにあった。

1個体が生きるのに必要とする空間の大きさは、およそ地球の半分。


どうみたって大きすぎだろう…。



そんな界渡りにとって繁殖は大きな問題である。


何しろ地球規模の惑星にたった2体しか存在できないのだ。人間と同じ繁殖形態の彼らが自分の好みの同族に出会う可能性はとてつもなく低かった。


このため界渡りは特殊な進化を果たす。

異種族への擬態と異種族婚からの純血種の出生である。


界渡りの擬態は完璧にして無欠だ。


テリトリーとした惑星の頂点に立つ種族の最高の個体に彼らは姿を変える。


そして選んだ繁殖相手との間に子を成すが、その最初の子は外見に関わらず界渡りの純血種として生まれる。


そして親は、自分の子が界渡りの能力を得るまで育てるのだった。




しかし、生まれてきた子が能力を得た途端テリトリーの問題が持ち上がる。

界渡りにとってテリトリーは生死に関わる一大事だ。


このため能力を得た子はその瞬間に自分の生きる場所を求めて『界』を渡る。


これを彼らは「落ちる」と言うのだった。




まさしくそれは落ちるとしか表現のできない感覚で…

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