尋問される盗賊達
「こいつ⁉︎」
盗賊は苛立ちながら拳を振り抜くが、目算を誤った拳をスルリと躱した私は、盗賊の股下を潜り抜ける。
「ぐぁ!」
すれ違い様に内腿を撫でるように斬りつけたのだ。
内腿には大きな血管があり、ダメージが大きい上、機動力を奪うことができるので積極的に狙うべきだとミレイ様から教わった。
「てめぇ!」
顔を真っ赤にした盗賊が剣を振り上げる。
反射的に後ろに退がろうとする脚を臍の下辺りに力を込めて堪え、私の頭を目掛けて振り下ろされる剣を両目で見据えた。
ぐっと息を止めて短剣の柄頭で盗賊の剣の腹を叩き、斬撃を逸らす。
「【剛閃】!!」
繰り出すのは斬撃を強化するだけの単純な【スキル】だ。
魔力を纏った短剣を思いっきり振り薙いだ私は、円を描くように体を回転させる。
慣性によって遅れて回る尻尾が元の位置に戻った時に、盗賊の腹部から臓物が溢れ落ちた。
「ごはぁ!あ……が……」
ビシャリと血が滝のように流れ出し、その上に盗賊が倒れた。
「や、やった!」
「このガキ!!!」
その声に振り向くと盗賊の仲間の剣が私に迫っていた。
「しまっ……!」
「あぁああ!!!」
不意打ちを受けそうになった私を助けてくれたのは、粗末な槍を持った村人だった。
彼らは盗賊に向かってガムシャラに槍を突き出す。
「ちっ!クソが!」
「うぉお!!」
「わぁあ!!」
手傷を負ってはいるが、やはり専門の訓練を受けた元兵士である盗賊は、ただの村人とは武力が違いすぎる。
その上、盗賊の方が人数が多いのだ。
「うわっ!」
「ひぃ!」
「ちっ!クソ共が!」
「死ね!オラ!」
私は飛び出そうとするが、間に合わない。
盗賊が村人を斬ろうとした時、突風のような衝撃が盗賊達の中を駆け抜けた。
そして全ての盗賊の首が落ちる。
「え⁉︎」
「うわぁ⁉︎」
「な、なんだ⁉︎」
村人達が慌てるが、私は立ち上がり盗賊の死体の中心に立つ人に駆け寄る。
「エリー様!」
「ミーシャ、よく頑張ったわね」
エリー様は私の頭を撫でてくれながら、私が殺した盗賊に視線を向けた。
「さて、後はアジトの場所を聞き出さないとね」
この場の見張りを村人達に頼んで、私とエリー様は捕虜をとっているらしい村の入り口へ向かった。
◇◆☆◆◇
ミーシャと村人が時間を稼いでくれていた場所の盗賊を全て斬った私は、ミーシャと共に村の入り口へと戻ってきた。
「アルドさん」
「おお、戻ったか!」
「ええ、向こうはもう大丈夫よ。
村人も怪我はしているけど無事よ」
「そうか」
アルドは安心したかのように肩から力を抜いた。
「後はアジトと仲間について聞き出さないとね」
私が捕虜に近づくと、何人かはすでに目覚めていたのかビクリと反応した。
懐から短剣を抜いた私は、手近にいた盗賊の髪を掴み上げて片目にその刃を突き立てた。
「うぁああ!!!!」
目を潰され悲鳴を上げる盗賊をもう1人の盗賊の前に連れていく。
「アルドさん、そっちの盗賊の顔を私の方に向けてください」
「……わ、分かった」
「……こば!」
目を逸らそうとする盗賊の腹に蹴りを入れる。
「次に目を逸らしたらコイツの代わりは貴方よ」
そう言って片目を潰した盗賊をもう1人の盗賊の目の前で何度も何度も痛め付ける。
短剣を突き立てグリグリと傷口を抉り、耳を斬り落とし、爪を剥ぐ。
その間、片目の盗賊は悲鳴を上げながら必死にアジトや仲間の情報を話すが、私は一切答えることなく指を切り落とし、次第に悲鳴を上げなくなってきた盗賊の首を掻き切った。
その血飛沫を浴びた顔面蒼白な盗賊の髪を掴み上げ顔を上げさせると、短剣を右目に突き立てた。
「あがぁ!!」
「さぁ、知っていることを全て話しなさい」
「は、話す!話しますから!」
それから私は素直になった盗賊からアジトや仲間の情報、その他、知っていることを全て聞き出した。
その後、数人の盗賊に同じことを繰り返して情報の裏を取った私は、アジトに居る盗賊を狩るためにミーシャを連れて森へ入っていくのだった。
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(・ω・)ノシ




