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女神の代行者④

【神に供物を捧げ得る刃】はその黒い刃に込められた膨大な魔力を攻撃力に変換する。

 一振りすれば衝撃波となり王宮を斬り裂き、翼の羽ばたきと同時に距離を詰めて振るえば、剣で受け止めたアルトロスを吹き飛ばし、無事だった王宮の塔の一つを瓦礫に変える。


「【炎】」


 瓦礫の山となった場所から飛び出したアルトロスが切っ先をこちらに向けて炎を放つが、翼の一振りで掻き消す。


「良い加減に沈むッスよ」


 大鎌の柄を振り上げ、刃の袈裟懸け、横薙ぎ、逆袈裟、そして全身を回転させて再び横に大きく薙ぐ。


「ぐおぉぉぉ!」


 アルトロスは剣を盾に私の大鎌を受けたが、この大鎌は魔力を破壊力に変換する。

 強力な魔法武器で有ろうと、女神様の力を借り受けたことで、文字通り人外の領域に達した私の攻撃を受け続けることは出来なかった。

 刃が砕けた剣を投げ捨てたアルトロスは、全身に魔力を巡らせ身体能力を強化すると、防御を捨てて捨て身で私の懐に飛び込んで来た。

 これの動きはちょっと予想外だったッスね。


「私は! こんな所で終わる訳には行かない!」

「うぐっ⁉︎」


 アルトロスの渾身の一撃は、反射的に放った羽根の攻撃を受けながらも私の胸に突き刺さる。

 彼が聖女スーリスの為に戦っているのは理解出来るッスけど、その為に世界を危険に晒す事は出来ないッス。


 私の頭上の聖輪は余剰魔力を使って身体能力を上昇させ、受けた傷を治癒する効果が有る。

 その防御力を貫通してダメージを受けるなんて、まともに食らっていたら死んでいたかも知れないッス。

 しかし、私もタダではやられないッスよ。

 攻撃を受けた時に大鎌の刃をアルトロスの腕に添え、斬り落としていた。

 大鎌を再び担ぐ様に構えた私と、斬り落とした腕から流れる血を無視して拳を握るアルトロスが対峙する。

 向こうのダメージは大きい。

 私のダメージは聖輪により徐々に回復している。

 この差は大きいッス。

 張り詰めた空気が限界を迎え、お互いに踏み込もうとした瞬間、強大な魔力の噴出に私とアルトロスは同時に身を竦める。

 反射的に魔力の方に目を向ける。

 戦闘中に悪手だが、アルトロスも同じ方向に顔を向けていた。

 さっきまで私達がいた王宮から異常な魔力が立ち昇っている。

 この魔力は……。


「エリーさん?」


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