表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

231/308

決戦⑧

「神器【雷神の剣】」

「っな⁉︎」


 他人の神器を複製する【嫉妬の魔導書】で作り出したのはブラート王の神器【雷神の剣】だった。

 驚き目を見開くブラート王の剣を同じ剣で受け止め、刀身から放たれた雷撃は、私の【雷神の剣】が吸収する。


 そこからは純粋な剣技の競い合いとなった。

 火花と紫電を散らしながら剣を撃ち合う私達を、ユウ達は遠巻きに武器を構えている。

 周囲に雷を撒き散らしながら剣を合わせる私達に近づけないのだろう。


 一撃の威力よりも手数を意識して剣を振るう。


 切り上げから半円を描き首を狙い袈裟懸けに振り下ろす。

 それに合わせるブラート王だが、イーグレットに斬りつけられた腕が反応を僅かに鈍らせていた。


「ぐぅ!」


 ほんの一瞬の隙、その隙を逃さず振われた私の剣はブラート王の左腕を斬り飛ばしていた。


 ブラート王が片手で剣を握り直す。

 喉を狙って突き出した切先を身を投げ出す様に躱したブラート王は、地面を転がる様にして私から距離を取ろうとするが、システィアがすかさず地面を泥沼に変え、ユウとイーグレットが斬撃を飛ばした。


 肩を深く斬られたブラート王は雷を纏いながら無理矢理私達から距離をとる。


「陛下、お覚悟を」


 雷光を放ちながら駆ける私は剣を肩に担ぐ様に構える。

 ブラート王も私と同じ構えを取る。


「「【轟雷一閃】」」


 雷を凝縮した様な剣が打ち合った瞬間、閃光が視界を埋め、私達の立っていた場所を中心にクレーターが出来上がる。


「エリーさん!!」

「エリー!!」


 ユウ達の叫び声が聞こえた気もするが、それも轟音で聞こえなくなった。


 閃光が収まった時、ブラート王の姿は消えていた。

 流石に蒸発させたなどと言うことはあり得ない。


「…………逃げられた」


 まさか、あのブラート王が大技である【轟雷一閃】を使ってまで逃げに徹するとは思わなかった。


「はぁ、はぁ、はぁ」


 膝から崩れ落ちた私は、ユウやエルザ達が通って来るのを感じながら意識を手放したのだった。



 ◇◆☆◆◇



「ぐっ!」


 ブラートは何とか戦線を離脱して後方へと退がっていた。

 軍の最後方、司令部の天幕がある場所なのだが、少し様子がおかしかった。


「何故誰も居ない?」


 斬り落とされた腕を押さえながら1番大きな天幕に入ったブラートが目にした物は、司令部に残していた忠臣達の死体だった。


「何があった!」


 叫ぶと同時に警戒を最大にし、周囲の気配を探るブラート。

 すると、天幕の奥からゆっくりと近づく気配がある事に気付いた。


「お帰り、父上」


 花と風を図案化した羽織を肩に掛けた黒髪翠目の少女はブラートと真っ正面から視線を合わせた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] うーん、また逃げられるのか。 [一言] コミックが面白かったからこっちに来たけど、100話後半からちょっと微妙になってきた。
[気になる点] ほぼ毎回敵に逃げられてますねw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ