1/3
⑴『格言狂い』 ・・・自己の過去の模索状態について
『格言狂い』
・・・自己の過去の模索状態について
㈠
まだ、学生の頃の話だ、鮮明に覚えている。何か、これがこうだ、という物事の理解が出来ない、未熟な自分がいた。物事が良く、分からなかったのである。その時、一つの本に出合った。ゲーテの格言を集めた、ゲーテ格言集である。この格言に、世界を理解した様に狂ったのである。
㈡
そうか、そういう事だったのか、と、物事がすんなりと、理解できた。ゲーテはすごいよ、そう思い狂った訳である。自己の、過去の模索状態の中で、この書物を手に取った自分は、何度も、ゲーテの格言に助けられた。ゲーテありがとう、格言に狂って、世界理解できた狂いだよ、と、あの世のゲーテに言いたいくらいだった。
㈢
ゲーテは、とても面白い奴で、それで居て、真面目で礼儀正しい、と言った感じである。どこから発想を得たのだろう、ではなく、ゲーテ自身が考え出した格言、それに狂うことで、逆に自分は世界の混沌に狂わずに済み、無事、学生の頃を生き抜くことが出来たのである。まさに、感謝しかない狂いである。