表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハリウッド・クエスト  作者: 渋谷奏
9/100

悪魔

「あれ? ブラピ。クリスティーナは一緒じゃないのかい?」

 孤児院のシスターのデミ。保護者的な立場なのだが、学校で何が起こっているのかなんて、分かる訳がなかった。

「今日から王族のお城で暮らすんだとよ。あんな奴しるか。」

 ブラピは学校での出来事をデミに正直に話さなかった。

「そうかい。私はクリスティーナが姫様のお世話係をすることでお金がもらえて、子供たちを養っていけることより、クリスティーナのことが心配だよ。なにか酷いことをされてなければいいけどね。」

 もう、されてます。

「後で様子を見に行ってこよう。」

 デミはクリスティーナにとって、母親も同然の存在であった。 


「私のかわいいエリザベス。その子は誰だ?」

「私の新しいお世話係です。お父様よ、挨拶しなさい。」

「はい、クリスティーナと申します。」

「若い娘は庶民でも美味しそうだ。グフフフフー!」

 エリザベスは王族としてお城に住んでいる。そしてエリザベスの家族とクリスティーナは出会ってしまう。

「可哀そうに。泣きすぎて目が腫れている。おまえ、またいじめたのか?」

「我が妹ながら女は怖いな。ワッハッハー!」

「お兄様方も新しいお世話係をいっぱい可愛がってくださいね。」

「ありがたく頂くぞ!」

「そういえば、この前のお世話係は気が狂って自殺してしまったな。この子は大丈夫かな?」

「いや~、お母様がいない日で良かった。朝までじっくり楽しめる。へっへっへ。」

 王族のエリザベスの家族は父も兄たちも変態さんばっかりだった。若い女が男の家に行くというのはこういうことである。

「ちょ、ちょっと何を言っているの!?」

「もちろんクリスティーナ、あなたがお相手をするのよ。お城中の男たちのお世話をね! 王族では当たり前よ。オッホッホー!」

(助けて! ブラピ!)

「それでは、1番は王である私からだ! キッヒッヒー!」

「来ないで!? 来たら死ぬわよ!?」

「安心しろ。死ぬまで可愛がってやる。ウッシッシー!」

「悪魔、悪魔だわ!? あんたたちみたいのが悪魔なのよ!?」

「何とでも言え。おまえの代わりはいくらでもいるからな! ワッハッハー!」

「いや!? やめて!? あんたたちより悪魔の方がマシよ!」

(助けて!)

(かしこまりました。)

(え?)

 その時、クリスティーナの心の叫びが闇を呼び寄せる。

「ギャアアアアー!? う、腕が!?」

 エリザベス王の腕が吹き飛んだ。

「な、なに!? だ、誰!?」

 クリスティーナの目には見たこともない黒い生物の姿が見えた。

 つづく。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ