次の世界のために
「お腹の中の子供の名前はアンジョリーナにしましょう。」
ブラピは85個のクエストを達成した報酬に素敵な生まれてくる赤ちゃんの名前を思いついた。
「いいわね。アンジョリーナか。でも男の子だったらどうするの?」
「その時は、アンジー。」
「なんかガンジーみたいな響きね。」
クリスティーナはブラピのネーミングセンスを疑う。
「名前なんて何でもいい。腕白で健康に育ってくれれば。」
「そうね。早く私たちの赤ちゃんに会いたいな。」
新婚時代のブラピとクリスティーナは何でも幸せなのだった。
「子供が生まれる前から親バカかい? 先が思いやられるよ。」
ハリウッド孤児院のシスターのデミは、この二人に子育てはできないだろうから、私が育てることになると実感している。
「それはいいけど、この人達を何とかしてくれないかね?」
「え?」
デミは天界から人間界に人間としてやってきた元神様方を指さす。
「できた! 喜びなさい! これで辺境の地にあったハリウッド孤児院も立派な城塞都市よ!」
元守護女神アテーナー。ハリウッド孤児院の周辺を整備し大都市を誕生させる。もちろんハリウッド孤児院もハリウッド修道院に格上げ。
「今日からデミ、あなたはシスターではなく、聖職者の最高権威、教皇を名乗るのです! 今日からあなたはデミ教皇です!」
「私が教皇!? やったー! 偉くなった! 世界よ! 私に跪け!」
「しっかり喜んでるじゃない。」
教皇になったデミの態度はどんどん大きくなる。恐ろしいもので権力を持つと悪魔に取り憑かれたように人の性格は変わってしまうのである。
「私はここにハリウッド初の警備会社を作るわ! 人間界の平和は、人間になったとはいえ元女神の私が守ってみせる!」
警備会社といっても、冒険者ギルドでしかない。
「おお! さすがアテーナー様!」
「そして、立派な勇者が育ったら天界を攻めさせて、憎いルシファーを倒して、私は女神として復活する!」
アテーナーは野心家であった。
「そして我が兵士たち!」
「ミカエルです。」
「ガブリエル。」
「ウリエル。」
「ラファエル。」
現れたのは元天使たちだった。
「ゲッ!? あんたたち!? 天界の入り口で魔物と戦っていたんじゃないの!?」
「やめて下さい。そういう設定は。ルシファーにあっという間に人間にされてしまいました。これから宜しくお願い致します。」
ミカエルたち元天使も人間になっていた。
「あ、言うのを忘れてました。悪魔も人間にされたので、そこら辺にいますよ。」
「なんですと!?」
素晴らしき新しい世界の創造である。
つづく。




