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ハリウッド・クエスト  作者: 渋谷奏
76/100

覚醒

「アンデットだと!?」

 首を跳ね飛ばしたペリーヌが動いているのを見て、驚愕するポセイドーン。

「はい。私は不老不死です。何度殺されても、何度でも蘇りますよ。便利ですよね。アンデット。エヘッ。」

 ペリーヌはかわい子ぶってみせる。

「なんだ!? この禍々しい妖気は!?」

 その時、ポセイドーンは天界に現れた邪悪なる者の気を感じる。

「ルシファー様です。」

「ルシファーだと!? 馬鹿な!? あの邪神は人間のクエストマスターに倒されて滅んだはず!?」

「いいえ。ルシファー様は生きてます。」

「なぜ、そんなことがおまえに分かる?」

 ペリーヌは手を広げ指にある指輪を見せる。

「これはルシファー様から頂いた転生の指輪です。私は魔界で一度死んだのですが、ルシファー様のおかげで魔物として転生することができました。もしルシファー様が死んでいれば、私も朽ち果ててこの世界には存在しないのです。」

 ペリーヌの悲しい現実であった。

「フン。ルシファーはゼウスに任せるとして、なら私はルシファーの子分である、おまえを倒すとしよう。」

「別にルシファー様に忠誠を誓っている訳ではありませんから、子分という訳ではありませんよ。私は人間にも魔界にも属していません。しいていうなら、孤児院の子供たちという貧しい生まれに属しています。」

 ペリーヌにとって、心の拠り所の家族といえるものは、孤児院の子供たちだけだった。

「でも私には、この指輪を通してルシファー様の思念や意志といったものは伝わってきます。」

「なら指輪を壊せば、おまえも消滅するということだ。これで終わりだ。」

 ポセイドーンはペリーヌの指輪を光を飛ばして一瞬で壊してしまう。

「ギャアアアアー!?」

 指輪を壊されたペリーヌはもがき苦しみだす。

「なんちゃって。」

 しかし、それはお芝居でペリーヌは元気だった。

「なに? 確かに指輪は壊したはずだが!?」

「残念でした。あなたが壊したのはアンデットの私。でも、なぜ私が生きているか分かりますか? 今度は私は天使に転生したんです。」

「天使だと!?」

 ペリーヌの体から天使の輝きが放たれる。

「ルシファー様の転生の指輪は2段構えです。人間が死ねばアンデットになり、更に死ねば天使に転生するようになります。」

「なんだと!?」

「神様のクセに知らなかったんですか? ルシファー様は神になりたいんじゃありませんよ。ルシファー様は唯一の絶対神になりたいのです!」

 今明かされる邪神ルシファーの野望。

 つづく。

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