よく知っている。
「何を驚いている? 大天使だった私は神に歯向かい堕天使になった。神様の許しがあれば、もとの天使に戻っても何ら不思議はないだろう。」
悪魔、傲慢のルシファーは堕天使であったが、大天使ルシファーの姿に戻ったのだった。
「魔界に生きとし生けるものは皆死ぬがいい。それが神の御威光です。私が光の彼方の世界へ誘ってやろう!」
ルシファーは神にも引けを取らない大天使のハリウッド・パワーで、この場にいる者たちを全て消し去ろうとする。
(なんて強大な力なの!? こんな人が選ばれなかったというだけで魔王になれなかったなんて!? 私なんかが血筋だけで選ばれたら恨むのも当然だわ。)
ルシファーの圧倒的なパワーに魔王セーラことクリスティーナは一定の理解は示すが、絶体絶命の窮地でもあった。
「これで終わりだ! すべて消えてしまえ! 私の忌まわしき過去と共に!」
「くるぞ!?」
ルシファーの神の様に神々しい光の攻撃は一撃で魔界事態を消滅させそうなくらい強力だった。
「ルシファー。」
その時だった。ルシファーに神様が声をかける。ルシファーの動きが止まる。
「これは神様。私なんぞに声をかける暇があるのですか? ジュードの始末はできたんですか? 彼は神様の悪行を全て知っている人間ですよ。」
「ああ、ジュードなら、もう始末したよ。なんせ私は神だからな。」
「なに!? ジュードが死んだ!?」
「なんなんだ!? 神様とルシファーの会話は!?」
その場の人間と悪魔たちは、ジュードが殺されたことを知る。そして、それよりも神と対等に話をしているルシファーにも驚く。
「ジュードを殺したから、次にルシファー、おまえを殺しに来た。」
「なんですって!?」
「おまえも神である私の悪行を詳しく知っているからな。」
「私を裏切るのですか!? これまで神様に仕えてきたのに!? 酷い!? あんまりです!? それが神のすることですか!?」
「これも全て神である私の暇つぶしだ。私は神だ。いつも青年君主としてきれいな存在でいなければいけないのだ。だから私のために死ぬのだ、ルシファーよ。」
神様は最初から、ルシファーも消し去るつもりだった。
「でしょうね。よく知っていますよ。神様の腐った根性は。」
傲慢のルシファーはクスっと笑って見せる。
「ほお、神の私と戦うというのか?」
「いいえ。違います。気づかないのですか? 私が神で、あなた、もう神ではないのです。」
「なんだと?」
傲慢のルシファーの本当の狙いは自分自身が神になることだった。
つづく。




