魔界
「なに? ジョニーとエマに会った?」
魔界に帰ってきたヒューが、孤児院の仲間たちに経緯を話している。
「みんな、生きていくのに必死なのに、相変わらず甘い奴らだ。」
「そうだ。もう私たちは魔界に染まっている。ここはきれい事では生きていけない修羅の国だ。」
「いいな。私もジョニーやエマに会いたいな。」
「こら? アロア、おまえは年長者なんだから、しっかりしろよ。」
「ごめんなさい。」
魔界にいってもアロアは人間界にいた頃のまま、優しい女の子で居続けていた。
「いいか! みんな! 僕たちが強くなって、クリスを助けるんだ! 悪魔なんて嘘つきだ! 本当にクリスを助けることができるのは、僕たちだけだ!」
「おお!」
ヒューが力を欲した本当の理由がここにある。そんなんことは素直に言ってもらっていないジョニーには知る術はなかった。
「今もペリーヌが魔界のハリウッドを取りに行っている。」
孤児院の子供たちの中にペリーヌの姿はなかった。
「ねえ、ルシファー。」
「なんだい? ペリーヌ。」
少し話は過去に戻る。ペリーヌは傲慢のルシファーと話をしている。
「私、強くなりたいの。どうすれば強くなれるの?」
「そうだね。ハリウッドを手に入れるのはどうだい?」
「ハリウッド?」
「そう、ハリウッド。ハリウッドとは強い力を宿した剣や鎧の武具の装備のことだ。ハリウッドは1つだけでも世界を滅ぼす力になる。ハリウッド王国の礎にもなっている力だ。」
「それはどこにあるの?」
「子供のあなたには用の無い力です。」
「ダメ! 私は絶対に強い力が欲しいの!」
ペリーヌの覇気に覚悟を感じたルシファーは根負けして話を始める。
「基本、ハリウッドは魔物と契約して手に入れます。ですが、子供で安納と生きてきた、あなたは弱い。」
「なっ!?」
「勝てまうか? 邪神や冥王と戦って納得する強さを示せますか? 暗黒や闇の力に飲み込まれないで済むと思いますか?」
「そ、それは・・・・・・。」
ペリーヌはハリウッドを手に入れることを諦めてしまいそうに意気消沈する。
「ですが、魔界のハリウッドというハリウッド装備は、誰とも契約せず手に入れた者を受け入れてくれます。」
「本当!?」
「ですが、魔界の奥地で危険です。これをお持ちください。あなたが死んでも、あなたの意志を守ってくれるでしょう。決して手放しはいけませんよ。」
ルシファーはペリーヌに指輪を渡す。
「絶対に魔界のハリウッドを手に入れてみせる! みんなを守るために、私は強くなってみせる!」
ペリーヌは魔界の奥地へと進んで行く。
つづく。




