恨み
「こい! 黄金の装備よ! 僕の身に纏え! ハリウッド・パワー!」
ヒューは黄金のハリウッドを装備していく。ヒューの体を黄金の剣と黄金の鎧で輝いている。
「スゲー! キラキラだ!」
「ヒュー! カッコイイ!」
ジョニーとエマはヒューを同じ孤児院の仲間だと思っている。
「おまえ!? ガキの癖に俺より強欲かよ!?」
ハリウッド王国への道案内で連れてきた子供に出し抜かれて、マモンは黄金のハリウッドを奪われてしまったのだった。
「これは僕の黄金装備だ。ブラピにも、マモンにも譲る気はない。」
「子供の分際で生意気な!?」
マモンはヒューの態度に腹を立てる。
「ヒュー、よくやった! 一緒にマモンを倒そう!」
「嫌だね。」
「え? 何て言ったんだ? よく聞こえなかった。」
「嫌だって言ったんだよ!」
ヒューはマモンを倒す気はなかった。
「僕は力を手に入れたんだ。もう孤児院出身だの、貧乏人など、僕のことを蔑む連中は許さない! 僕は、もう何もしてはいけない貧弱な僕じゃないんだ!」
ヒューは自分が孤児院出身者ということに劣等感を感じていた。そして普通の家庭に暮らす者からの冷たい視線や鬱陶しい暴言にも、ヒューの心は傷ついていたのだった。
「僕は黄金の騎士になったんだ! もう誰も僕を馬鹿にすることはできない! 馬鹿にする者は許さない!」
ヒューの心は歪んでいた。
「なんてこった。ヒューって、こんなに吐き気のする奴だったけ?」
「知らない。大人しい奴だったから、そんなに話をしたことはないよ。」
「どちらかという、モジモジして自分の意見を言わない子だったわ。」
ブラピたちも強大な力を手に入れたヒューの豹変ぶりに戸惑う。
「いいぜ。ヒュー、黄金装備はおまえのものだ。」
「ありがとう。マモン。」
「勘違いするなよ、これから俺が奪うだけだ! ケッケッケッケ!」
マモンは欲しい物は、どんな手を使ってでも手に入れる主義である。
「交渉決裂だ! 死ね! ヒュー!」
「こい! マモン! 黄金のハリウッドなら、マモンとも互角に戦えるはず!」
「それは子供のおまえが黄金のハリウッドを使いこなすことができればだがな!」
人間の想像を超える黄金のハリウッドを装備したヒューと強欲の悪魔マモンの壮絶な戦いが始まる。とてもではないが人間が立ち入ることのできない激しい戦いである。
「おい、エリザベス。俺に神のハリウッドを寄こせ。」
「おおー! やっともらってくれる気になったか! 良かった! それは良かった!」
ついにブラピは神の装備を身に着ける気になった。
つづく。




