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ハリウッド・クエスト  作者: 渋谷奏
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入学式

「それでは入学式を始めます。」

 ブラピとクリスティーナは無事にハリウッド高校の入学式にたどり着いた。

「つまらない。式なんて退屈だ。」

「黙ってなさい。寝るのを許可する。」

 入学式なんて校長の話が長いだけで面白くない形だけのものである。

「それでは新入生代表の挨拶です。」

 式の壇上に新入生代表の女生徒が上がって行く。

「おお! カワイイ! きれいだ!」 

 入学式の会場の生徒や父兄から黄色い声援が飛び交う。

(もっと私を崇めるといいわ。私と同学年になれたことを誉に思うのね。クックック。)

 新入生代表の女は上から目線で一般人から羨望の眼差しに気分を良くする。

「私は新入生代表のハリウッド王国エリザベス姫です。」

「姫!? お姫様だ! ハリウッド王国のお姫様だってよ! おお! 素晴らしい!」

 その場の一同は王国の姫が学校に入学することに驚きを隠せない。

(どう? もっと私のことをチヤホヤしなさい。私の気分を害さなければ、新しい校舎の1つや2つ、直ぐにでも建ててあげるわよ。オッホッホー!)

 エリザベス姫の新入生代表のスピーチは続いている。

(な!? なに!? あの男は!?)

 会場がハリウッド王国のお姫様とご学友になれると歓喜の声をあげている中、クリスティーナに睡眠の許可を得たブラピだけは眠り続けていた。

(信じられない!? この歓声の中で眠り続けられるなんて!? 違うわ!? ハリウッド王国の姫である私のスピーチを聞かないのは死に値する重罪よ!)

 エリザベスの腸は怒りで煮えくり返っていた。

「新入生代表の挨拶を終わります。これにて入学式を終わります。みなさん、良い学校生活を。」

 こうしてハリウッド高校の入学式が終わった。

「セバスチャン。」

「はい、エリザベスお嬢様。」

 セバスチャンはエリザベスの執事である。

「入学式で私の話を聞かずに眠っていた者の素性を調べなさい。」

「はい、かしこまりました。」

 セバスチャンはブラピのことを調べ始める。

「この国の姫である私のことをバカにした者を、絶対に許さない!」

 お姫様として甘やかされて育ってきたエリザベスは感情の起伏が激しかった。特に自分の思い通りにならないことには怒りをむき出しにするのだった。


「剣士見習い?」

「はい。夢はハリウッド1の剣士になることだそうです。」

 執事のセバスチャンからブラピの報告を受けるエリザベス。

「面白い。私の入学を記念して余興を行いましょう。」

 エリザベスはブラピに恥をかかせる策を講じる。

 つづく。

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