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ハリウッド・クエスト  作者: 渋谷奏
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モフモフ

「ああ~疲れた。」

 新魔王就任式を終えたクリスティーナは、孤児院のシスターと子供たちの元に戻ってきた。

「うえ~ん! うえ~ん! うえ~ん!」

「ええー!? どうして!? みんな泣いているの!?」

 孤児院の子供たちは雷鳴の如く泣きまくっていた。

「シスター! 何があったの?」

「ジョニーとエマがいないって、アロアが泣きだしてしまってね。そしたら他の子供たちも泣き出してしまってね。」

 子供が一人泣き出すと周辺の子供が泣き出してしまう、子供の集団心理である。

「ああ~疲れる。やっぱり全員を連れてくるべきだったわ。」

 クリスティーナはジョニーとエマを残してきたことを後悔する。

「大変ですね。セーラ姫様。」

 そこに一人の悪魔が現れる。

「あなたはアスモデウス!?」

 色欲のアスモデウス。人型セクシーなお姉さんである。

「こらー!? 子供たちの前では服を着なさい!? あなたは痴女ですか!?」

「はいはい。これでいいですか? 擬人化というやつです。」

「よろしい。」

 アスモデウスはモフモフした悪魔アスモデウスの着ぐるみを着る。

「それにしても人間の姿になったり、擬人化した姿になったり忙しいわね。」

「まだありますよ。悪魔100パーセントの姿や、悪魔ロボットの姿など現代は多様化してますね。」

「あなたも大変ね。」

「そうなんです。悪魔も大変なんですよ。」

 クリスティーナとアスモデウスは世間話で意気投合する。

「みんな! 泣き止みなさい!」

 泣いていなかった一人の女の子が大きな声を発する。

「私たちが泣いていたら、クリスティーナが悲しむでしょ! クリスティーナだってブラピと別れて寂しいけど、私たちのために泣かないで笑って明るく振る舞っているのよ! 今度は私たちが笑顔でクリスティーナを励ましてあげましょう!」

「ペリーヌ! 僕がんばるよ! クリスティーナのために!」

「ごめんなさい。私が泣き出してしまったから。」

「いいのよ。アロア。大丈夫だからね。よしよし。」

 少女ペリーヌの言葉が泣いていた子供たちを泣き止ませる。子供たちを一つにまとめ表情を笑顔に変える。

「見どころのある女の子ですね。悪魔にしますか?」

「やめて頂戴!?」

「あ、クリスティーナだ! おかえり! クリスティーナ!」

「ただいま、みんな。」

 日々成長し続ける子供たちはクリスティーナに駆け寄り笑顔で迎えるのだった。

 つづく。

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