友達
(なんなんの!? この黒い生き物は!? まさか!? 悪魔!? 私が呼び寄せたの!?)
クリスティーナの心の声が悪魔を呼び出した。クリスティーナには悪魔召喚するスキルを持っていたようだ。
「ギャア!? 化け物だ!? 近づくな!? 悪魔め!? 悪魔なんか死んでしまえ!?」
エリザベス家の王族の皆さんは悪魔の登場に恐怖で恐れ怯える。
「悪魔!?」
その言葉にクリスティーナは反応した。
「そうね。悪魔は死ぬべきね。人間の皮を被った悪魔は死になさい! 皆殺しよ!」
形成が逆転した。襲われていたクリスティーナが、今度は王族を襲う側に交代したのである。
「かしこまりました。」
「ギャアアアアー!?」
悪魔は次から次へと人間を殺していく。
「や、やめてよ!? なんとかしなさいよ!? クリスティーナ!? こいつらあなたの言うことなら聞くんでしょ!? 早く止めなさいよ!? あなた私のお世話係なんですから!?」
この期に及んでもプライドの高いエリザベス姫はクリスティーナに命令を下す。
「やめるわ。あなたのお世話係。」
「助けてくれ!? ギャアアアアー!?」
エリザベス王に続いて、エリザベスの兄たちも次々に殺されていく。
「ねえ!? クリスティーナ!? 私たちは友達よね!? 孤児院の子供たちも学校に通わせてあげるわ!? お金もいっぱいあげる!? だから助けて!? ね!? ね!? ね!?」
命乞いするエリザベス姫。
「友達? 私はあなたを友達と思ったことは一度もないわ!」
「ヒイーイ!?」
これまでエリザベスにされたいじめの屈辱がクリスティーナの脳裏によみがえる。
「消しなさい。サタン。」
「かしこまりました。」
無意識にクリスティーナは悪魔の名前がサタンだと分かった。
「ギャアアアアー!?」
エリザベス姫はサタンに無残に粉砕された。
(スッキリした。嫌な奴だったけど人間が死ぬのを見て、私は喜んでいる? これはどういった感情なの?)
人間の悪魔エリザベスを倒すと、今度は目の前の悪魔が気になるクリスティーナ。
「あ、あなたは悪魔? あなたは何者なの? 私も殺すの?」
不思議とクリスティーナは化け物の悪魔のことが怖くはなかった。
「これは失礼いたしました。」
化け物の悪魔が人間の姿に変わる。それこそ、人間の王族よりも王族らしい姿に。
「お迎えにあがりました。セーラ姫。」
「姫?」
「はい。あなた様は、先の魔王様の忘れ形見、セーラ姫様です。」
クリスティーナの出生には誰も知らない秘密があった。
つづく。




